平成28年のゴルフ場企業法的整理状況が、一季出版(株)発行のゴルフ特信(2月8日発行、東京都台東区浅草1-9-13、TEL:03-3864-7821)の調べにより判明した。
27年比で件数は1件減、コース数は3コース減となり、負債総額も367億円減とかなりの低水準となったようだ。28年トータルの法的整理件数は16件、コース数は既設16コース、建設・認可0コース、負債総額744億円となっている。
→ 参照 平成27年のゴルフ場企業法的整理状況
法的整理を行ったゴルフ場企業に関しては、弊社で全記事を掲載しておりますので、下記「平成28年法的整理企業・詳細一覧」をご覧下さい。
ところで、平成25年から法的整理以外にゴルフ場事業そのものを廃業したり閉鎖、または遊休地やホール数を減らしてメガソーラー発電所に転用したゴルフ場が多く見らるようになったが、平成25年は30コース、26年43コースと大幅に増えたが、27年は18コース、28年は30コース(18ホール以上が対象)と27年に大幅に減少したものの、また増加に転じている。
→ 参照 全国で閉鎖(完全・一時・一部)したゴルフ場一覧、都道府県別に掲載
但し、メガソーラー転用に関しては経済産業省の再生可能エネルギーの固定買い取り価格が、29度から1KW当たり24円(当初は42円)となり、買い取り価格の段階的な引き下げや事業者の乱立による競争激化を背景に、事業が立ち行かなくなるケースが相次いでいる。
今後の問題は、いわゆる”2015年問題”でゴルフ人口の減少により、採算の厳しいゴルフ場の法的整理や閉鎖ゴルフ場の増加ではないだろうか。何とか対策を練って行かないと益々閉鎖するゴルフ場が増加するものと思われる。
→ 参照 ゴルフ場を閉鎖、或いは遊休地を利用してメガソーラーを建設
法的整理の態様別では、
・民事再生法=7件(前年比同)
・会社更生法=1件(1件同)
・特別清算=4件(3件増)
・破産=4(2件増)
負債額順(100億円超)は2件(昨年3件)
・吉田ゴルフ開発(株)(ゴールデンパームCC) 約166億円
・伊豆ゴルフ開発(伊豆GC) 約100億円
その他
・50億~100億円未満 10件
・50億円未満 4件
ちなみに、平成28年12月末時点でのバブル崩壊以降の法的整理件数は767件、コース数既設947コース、建設・認可48コース、負債総額16兆8120億円となった。
・1995年~2016年のゴルフ場倒産件数・負債総額の推移・グラフ
・平成28年のゴルフ場経営交代は35コースで前年比19コース減
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