平成27年のゴルフ場企業法的整理状況が、一季出版(株)発行のゴルフ特信(2月10日発行、東京都台東区浅草1-9-13、TEL:03-3864-7821)の調べにより判明した。
26年比で件数は4件増、コース数は5コース増で負債総額は586億円増と、2年振りに1000万円を超えるも25年、26年に次ぐ低水準となったようだ。27年トータルの法的整理件数は17件、コース数は既設19コース、建設・認可0コース、負債総額1111億円となっている。
→ 参照 平成26年のゴルフ場企業法的整理状況
法的整理を行ったゴルフ場企業に関しては、弊社で全記事を掲載しておりますので、下記「平成27年法的整理企業・詳細一覧」をご覧下さい。
ところで、平成25年から法的整理以外にゴルフ場事業そのものを廃業したり閉鎖、または遊休地やホール数を減らしてメガソーラー発電所に転用したゴルフ場が多く見らるようになったが、平成25年は30コース、26年は43コースと大幅に増えたが、27年は18コース(予定も含む、判明したゴルフ場)と大幅に減少した。
大きな理由は、経済産業省が2月24日に2015年度の再生可能エネルギーの固定買い取り価格を、太陽光は14年度と比較して5円下げる案を示し、出力10KW以上の太陽光発電は4月1日から6月30日までは、1KW当たり29円(税別)、7月から1KW27円(税別)に値下げして3年連続の引き下げとなったため採算が取れなくなったことによるものと見られる。
但し、いわゆる”2015年問題”でゴルフ人口の減少により、採算の厳しいゴルフ場の法的整理や閉鎖ゴルフ場が今後も増加するものと思われる。
→ 参照 ゴルフ場を閉鎖、或いは遊休地を利用してメガソーラーを建設
法的整理の態様別では、
・民事再生法=10件(2件増)
・会社更生法=0件(同)
・特別清算=1件(3件現)
・破産=6(2件増)
負債額順(100億円超)は3件(昨年0件)
・(株)鷹彦他2社(鷹彦スリーC) 200億円
・名阪ワシントンクラブ他1社(新フォレスタCC) 180億円
・(株)朝日ダイヤゴルフ(朝日GC白浜C) 168億円
ちなみに、平成27年12月末時点でのバブル崩壊以降の法的整理件数は751件、コース数既設931コース、建設・認可48コース、負債総額16兆7375億円となった。
・1995年~2016年のゴルフ場倒産件数・負債総額の推移・グラフ
・平成27年のゴルフ場経営交代は54コースで前年比14コース増
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