(C) Photograph by Motoi Hanada.
 
 生沢 徹、高橋国光、北野 元、田中健二郎、福沢幸雄、そして、鮒子田 寛・・・。彼らは1960年代の日本モータースポーツ界にとっては欠かす事が出来ないレーシング・ドライバーたちである。さらにそれら伝説のドライバーたちが鈴鹿や富士で走り回ったトヨタ、ニッサン、そして外国製のマシンたちはいまだに忘れられない素晴らしいマシンたちであった。
 2005年。ターボチャージド・トヨタ7、ニッサンR382などのマシンたちのレストア復活による影響なのか、我々を大熱狂させた「60年代日本グランプリ」が、今、にわかに注目されている。事実、日本グランプリを題材としたDVDが何種か相次いで発売された事でも分かる。

 ところで2005年は、モータースポーツ界だけに限らず1960年代カルチャーの復活が相次いでいる。例えば、ミュージックの世界に目を移してみると、あの「クリーム」の再結成が最大の話題だったのではないだろうか。このクリームであるが、言わずと知れた“エリック・クラプトン”、“ジャック・ブルース”、そして、“ジンジャー・ベイカー”のトリオ。結成は1966年。そして、解散は、1969年。これはまさに富士で行なわれた大熱狂の日本グランプリのプロローグとエピローグと年代的に一致する。
あまりにも中身が濃い内容は、やはり3年間の活動が限界だったのだろうか・・・?!
まあそれはそれとして、私にとって大変嬉しいのは、今、ミュージック界は60年代に溢れていることだ。「クリーム」以外にも、「ドアーズ」(ジム・モリソンはもちろんいないが・・・)の2003年における再結成ツァー・・・など嬉しい限りだ。
ところで、ミュージックの世界はモータースポーツ界と違い今だ現役のアーチストが多い。日本に特に馴染みが多い“ヴェンチャーズ”や“ローリング・ストーンズ”もそうだが、2005年、来日を果たした“ジェフ・ベック”もしかり、まだまだ元気だ。
 ドアーズのブルースギターの音。“ジャンピン・ジャック・フラッシュ”のイントロ。“サンシャイン・オヴ・ユアー・ラブ”のギターフレーズ。“テケ・テケ・テケ”のヴェンチャーズ・・・・。これらは私にとってはエンジン・サウンズと同等の意味を持つ大切なものだ。
また、テレビを見ると、沢山のCMソングに60年代〜70年代初期のロックやポップスが盛んに使われている。ある意味では全てやり尽くしての回帰とも言えるのだがそれはそれで私は嬉しく思う。

 前置きがまたまた長くなってしまったが、1998年に始めさせて頂いた当ホームページにおいて、今も一貫して言えることだが、60年代日本モータースポーツ界のドライバーについて特に多く書かせて頂いている。なぜならば、それは少年時代に培われた“日本グランプリ”を筆頭とする日本モータースポーツ創成期を形作ってきたドライバーに対する私の思い入れがあまりにも強いからだ。
そして、その思い入れの中でも特に強いのが、60年代日本グランプリや'69-70JAFグランプリにおいて、なくてはならない存在であった“TETSU IKUZAWA”についての項目だ。それほどTETSUの存在は私には大きかった。また、同時期のチームトヨタ、ニッサン、そして、タキ・レーシングチームなどに所属していた鮒子田 寛、福沢幸雄、高橋国光、北野 元、そして、田中健二郎などの日本モータースポーツの歴史を作ってきたレーサーたちももちろん忘れる事は出来ない。そのドライバーたちの活躍が、その後の富士グランチャンの発展に繋がっていくのである。

さて、今回の企画は、くるま村的視点で見た“60年代日本グランプリと日本モータースポーツ”ということで再度振り返ってみたいと思う。ほとんどのドライバーが、ドライビングテクニック向上を目指し、手探り状態だった時代。そして、まだプライベートチームが自動車メーカーチームに対等に戦えた時代。そんな60年代から70年代初期の日本モータースポーツ界を今一度思い返すのも良いのではないだろうか。
そして、同時に、2005年に行なわれた日本グランプリにちなんだイベントやモデルカーたちについても、同時にお伝えしたいと思う。
 

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HISTORIC JAPAN GP EVENT/GALLERY
日本グランプリ関連イベント/ギャラリー
1964 2nd Japan GP
by Kazuhiko Hayashi 

 1964年に鈴鹿サーキットで開催された「第2回日本グランプリ」の貴重な8ミリ映写機の映像を写真として紹介。そして、浮谷東次郎のコロナも走る!!
 

 The Memory of '60s Japanese Motor Sport and something else 
鈴鹿サーキットや富士スピードウェイを翔けた名車たち
by Motoi Hanada 

 2005年4月23日〜5月29日まで、三重県四日市市 四日市市立博物館にて行なわれた貴重なイベントを、くるま村特別取材員となって頂いた花田氏の写真で紹介する。

1966 3rd Japan GP
by Naofumi Ibuki 

 1966年、舞台を新しい富士スピードウェイに移しての「第3回日本グランプリ」を貴重な写真で紹介する。
2006年は、富士でグランプリが行なわれてから、40年目となる節目の年。
 

 1/12 scale Modelcar 
"PORSCHE 910 '68 Japan GP Tetsu Ikuzawa"
Modeling by Masahiro Chiba 

 1968年日本グランプリに出場した生沢 徹の愛車“ポルシェ910”を精密に再現。

1967 4th Japan GP 
by Kids Magazine 

 1967年発行の月刊少年雑誌 「少年」より、第4回日本グランプリ特集を紹介。

 

 Illustration"TETSU & PORSCHE 906"
by Hiroshi Fulusawa

 当ホームページにおいて、素晴らしい「チャパラル(シャパラルと中々言えない私!?)2E」のイラストでトップページを飾って頂いている古沢氏の新作を紹介。
 
 

 

1968 5th Japan GP
by Sakae Yagi 

Tetsu Ikuzawa Vol.1
by Sakae Yagi 

Tetsu Ikuzawa Vol.2 
 

Lola T70 & Daihatsu P5
by Sakae Yagi 

 ニッサン、トヨタ、そして、タキ・レーシングチームがガップリ四つに組んで臨んだ「第5回日本グランプリ」。
 セミファイナルの「日本スピードカップ」も紹介。
 

NEW !! 
The Column of '60s Japanese Motor Sport ----
Part 2 
A scene 1969 
60年代モータースポーツのエンスージアストが写真と共に当時を語る

The Column of '60s Japanese Motor Sport ----
Part 1 
A scene 1968 
60年代モータースポーツのエンスージアストが写真と共に当時を語る  
by Hiromitsu Iwata 

Something else----
Funabashi Circuit
1966-1967
by Kazuhiko Hayashi 

 番外編として、1967年に惜しまれながら閉鎖された幻の「船橋サーキット」の貴重なレース場面を第2回日本グランプリ同様、林氏の8ミリ映写機の映像を写真にして紹介。
スバル、コンテッサ、ベレット、スカイライン、フェアレディ、そして、あのデイトナ・コブラも登場!!
 

1969 Japan GP "PORSCHE 917"
1/24 scale Modelcar Racing
by Bon 

 強烈に我々の脳裏に焼きついている“ジョー・シファート”とホワイトエレファント“PORSCHE 917”。 1/24スロットカーで再現してしまった自己満足的“917”を無謀にも紹介。

'69 JAF GP
by Satoshi Suzuki 

 1969年5月3日、日本初のフォーミュラカーによる単独グランプリが富士スピードウェイで開かれた。主役は、もちろんTETSUであった。
 

番外編
The Fiction of '70 Japan GP

ビッグマシンによる最後の日本グランプリが始まる !?
by Bon 


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