帝国データバンク(平成25年7月1日付け) http://www.tdb.co.jp/ によると
「兵庫」(株)ウエストワンズ(資本金1000万円、加東市上三草1136-67、登記面=大阪府池田市上池田1-8-16、代表荒木進氏)は、6月28日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた。
申請代理人は村野譲二弁護士(大阪市北区西天満2-10-2、電話06-6365-8111)ほか3名。監督委員は苗村博子弁護士(大阪市北区西天満2-6-8、電話06-4709-1170)。
当社は、1993年(平成5年)4月に設立した、ゴルフ場「ウエストワンズカンツリー倶楽部」の経営業者。コースとクラブハウスの開発は代表兼務の別会社が行い、93年のオープン後に当社を設立して継承した。
18ホール・7077ヤード、公認コースレート74.0とやや難易度の高いコースであるものの、中国自動車道・滝野社インターから程近くに位置し、大阪市から自動車で約1時間、神戸市から約30分とアクセスが良いため、法人需要も根強く名門コースとして知られているほか、プロツアーも行われていた。
ビジター客が増加した2006年3月期は年収入高約6億4900万円を上げたものの、減価償却を実施したことで約5億4600万円の経常損失を余儀なくされ、以降も多額の減価償却の実施で経常損失が続いていた。
近年は、近隣同業者の法的整理に伴う競争激化からプレー料金を引き下げて対抗したため、2011年3月期の年収入高は約4億7200万円にとどまり、3期以上連続で営業赤字を計上するなど業績低迷が続いていた。
この間、資金繰りは、出資企業からの借り入れでしのいでいたが、2007年、2008年にはコースとクラブハウス不動産に差押え登記がなされ、現在も登記されているなど余裕のない状況が続いていたほか、預託金返還問題が懸案となっていた。
負債は約200億円。
・・・・ ここまで ・・・・
ウエストワンズCC URL=http://www.wcc.jp/
参考までに、7月1日現在のゴルフ会員権相場は、売りが20万円で買いはゼロ(名義書換料21万円、年会費3・78万円)となっている。会員数は約620名となっております。
尚、商工リサーチ(7月1日付け、http://www.tsr-net.co.jp)によると、会員からの預託金が220億円にもおよんでいたようで、負債総額は約264億円(平成24年3月期決算時点)という。
同CCは、「池田カンツリー倶楽部」(大阪府池田市畑3-11 TEL:072-751-6801)の第2弾として池田開発(株)が主体となり平成2年3月に開発許認可を取得、鴻池組の施行で工事を行った。
→ 令和元年12月2日、池田CCが民事再生法を申請(令和元年12月3日追加)
会員募集(法人会員制を目指す)は、上場企業を対象に5500万円(入会金500万円、預託金5000万円)、7500万円等で行い、その後会員権の2分割を行い平成7年から2850万円等で行っている。
↓↓↓ 平成25年8月8日追加
再生法に至った経緯や決算内容及び今後の方針を会員に配布
民事再生手続き中で、「ウエストワンズカンツリー倶楽部」(兵庫県加東市上三草1136-67)の経営会社・(株)ウエストワンズは、民事再生法に至った経緯や再建方針についての説明文を、会員に配布したことが判明した。
それによると、会員からの預託金返還請求に対しては、鴻池組と三井住友カードから各3億7500万円、系列の池田開発から5億円の借入金で充当(償還額は計37億5000万円)してきたが、残る約141億2980万余の預託金償還には対応しきれないと判断し再生法申請に至ったという。
現在の会員数に関しては、法人会員が239社(1702口、預託金計178億1100万円余)、個人会員121名(121口、41億9775万円)としている。他に、株主に割り当てた1口2600万円の”寄託会員権”(第三者に売却することでプレー権が発生)が356口ある。
今後は、スポンサーを募って再建を目指す模様で、再生計画案を今年11月末頃までに提出し、来年1月末頃に債権者集会を予定しているようだ。
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