東証一部上場で不動産投資ファンド運営のパシフィックマネジメント(株)(東京都千代田区、PMC)は、子会社のパシフィックスポーツアンドリゾーツ(株)(香本育良社長、東京都千代田区永田町2-11-1、山王パークタワー5階、PSR、TEL03-5251-8950)が、昨年12月27日付けで金砂郷カントリークラブ(18H、茨城県常陸太田市中利員町2856-1)を取得したと同日発表した。
同CCを経営する鈴縫観光(株)(吉田和男代表、本社=コース、資本金1000万円)の親会社である有限会社新生(吉田代表、本社同、平成11年3月24日設立、資本金800万円)の出資持分を全額取得し、子会社化したもの。取得先は個人のため明らかにしておらず、買収額は未公表だが、株式取得価額は7億6400万円としている。
鈴縫観光は鈴縫工業グループで発足後、平成11年に独立。営業の不振や預託金償還問題等で平成16年2月に再生法を申請し、同年10月に再生計画の認可決定を受けた。当時は2コースを経営していたが会社分割を行い、同観光は金砂郷CC1コースの経営となっていた。
再生条件では継続会員の預託金は2.5%が新預託金(5年据置)となっており、一部高額会員権は2分割された。PSRによると、債権債務も継承しており、会員(約1300名)の権利は何ら変わらないとしている。
同社グループは現在、関東圏に3コース(松井田妙義CC=群馬県、相武CC=東京都、25メンバーズC琵琶池C=栃木県)、関西圏に1コース(福崎東洋GC=兵庫県)のゴルフ場を系列下にしている。今回の金砂郷CCの取得により、PSRが保有・運営するゴルフ場は5コース、資産規模は約152億円になるとしている。
また、昨年末に更生計画案が認可決定となったジャパンPGAGC(18H、千葉県)と、現在民事再生手続き中の加茂GC(18H、千葉県)のスポンサーに内定している。
PRSの香本社長は、「アコーディア、PGグループを除いてゴルフ場数・内容でも国内勢トップを狙う」と話し、数十コースの経営を目指し、スケールメリットによる収益の改善を図る考え。
同社のゴルフ場選別は立地面を重視しているため、取得競争も激しくなっているが、法的整理していない案件、本業(親会社)とのシナジー効果がなくなった案件など、まだ多数のゴルフ場が経営権を手放す状況が続くと判断。
一方で、今後のゴルフ場市場は競争激化による施設淘汰が進み、需給面の改善が見込まれる他、景気の回復次第で市況が上向くと想定しているという。
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平成20年7月、PHI(平成20年6月1日、パシフィックマネジメント(株)・PMCから変更)ゴルフ場事業は個別売却も検討。不動産投資市場の悪化等から子会社が保有するゴルフ場等の資産に関し特別損失を計上することになったと発表。
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平成21年3月10日、PHIは東京地裁へ会社更生法の適用を申請
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平成21年9月30日、PHIのスポンサーが外資系会社等に内定、ゴルフ場の売却先は別ルートか
売却先は、東証一部上場の不動産ファンド運営会社で米国不動産会社系のケネディクス(株)
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