那須伊王野CC(旧・藤和那須CC、27ホール、栃木県那須郡那須町伊王野591)を経営する那須伊王野カントリークラブ(株)(旧・藤和カントリークラブ(株)、濱野和雄社長、本社=コースと同、資本金55億円)は、平成17年7月4日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、13日に開始決定を受けた。
申立代理人は岡正晶弁護士(TEL03-3212-1451)。監督委員には進士肇弁護士が選任されている。
同社は昭和49年に設立され、50年8月に藤和那須CCをオープン。藤和不動産(株)の100%子会社で、那須高原の別荘、レジャー施設の一環で経営されていた。
しかし、バブル崩壊後は売上高が減少、平成12年頃からは年間売上高が4億円を下回っていた。そこでミサワリゾート(株)への運営委託などを行い16年には売上高も4億円を上回ったが、累積赤字を解消するまでは至らなかった。
一方、親会社の藤和不動産は合理化策からゴルフ場事業等の撤退を決め、藤和CC(株)については既報通り今年3月に(株)本山(北海道苫小牧市)に株式を譲渡していた。その後、藤和CC(株)は4月に那須伊王野カントリークラブ(株)に商号を変更、6月24日にはコース名も同名に変更していた。
同社の申立代理人は、売上げの減少と会員預託金の返還資金が見込めないことを民事再生の申請理由に挙げている。12日には債権者向け説明会を開いており、新スポンサー候補のミサワリゾート(株)のもと再建を目指す方針という。債権者への弁済率は10万円以下の少額債権を除き、5%前後になる見込みだ。
負債は約24億円で、内会員約620口の預託金額は17億5000万円という。
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