南千葉ゴルフ倶楽部・日栄総業（株）が更生手続き

　・・・・　　　　前　略　　　　・・・・

　つまり、会社経営に大きく関わる弁済や借り入れ等は、監督委員の同意なしに出来ないとしたもの。「開始前会社」と表現され、日栄総業に「更生手続開始決定」や「申立棄却」等の決定が出るまでには2、3ヶ月かかるものとみられていることから、監督委員がその間の会社営業を監視することになる。

　日栄総業では、会員及び利用者の皆様へと題して、『弁護士等による会社内容の調査がなされており、その期限は平成16年11月15日までとなっております。

　ＲＣＣが国民銀行から譲り受けた当社に対する債権は22億円ですが、これは主としてサットグランドホテル小湊の建設資金の残金です。

　従ってＲＣＣが同ホテルの第三者への売却処分により債権を回収しようとするのは当然ですが、ＲＣＣは会社更生手続きを利用して、ゴルフ場も含む当社の資産全部を精算処分することを目的として、上記申立てをしたものです。

　当社は、ゴルフ場が第三者に処分されることが、皆様方のプラスになるのであればこれを甘受しますが、これにより将来会員権相場が好転することにより、会員の皆様方の預託金が回収できる可能性も奪われ、更に第三者の対応によっては皆様方はプレー継続が出来ないか、追加資金の支払いを求められる可能性さえあるので、会社更生法手続きは皆様方にとって、”百害あって一利なし”と判断し、ＲＣＣに対しこれを取り下げるように申し入れてます。

　そのため当社は、従来続けて来た毎月の弁済を継続するほか、可能な限り担保物件や保有資産を売却処分することにより、総額6億円を弁償しますので、当社による経営を継続したい旨申し出ましたが、ＲＣＣは現時点ではこれに対し何らの応答もしてきておりません。

　上記の経緯であり、このまま事態が推移すれば今月半ば以降、皆様方に思わぬご迷惑をお掛けする可能性もありますので、現状をお知らせすべく本書をご送付させて頂きました。』　日栄総業（株）代表取締役：佐藤英治　名で11月1日付通知したようです。

　日栄総業（株）（資本金4000万円、東京都中央区銀座8-5-18、代表佐藤英治氏、従業員85人）は、債権者である整理回収機構（RCC）から東京地裁へ会社更生法を申し立てられていたが、保有財産で債権者に対する配当ができない可能性が高いことから、平成17年3月8日に同地裁から破産手続き開始決定を受けていたことが判明した。

　破産管財人は、長島良成弁護士（東京都千代田区五番町5-5、電話03-5276-1321）。

　当社は、1972年（昭和47年）10月設立のゴルフ場およびホテル経営業者。79年7月に「南千葉ゴルフ倶楽部」（千葉県夷隅郡、18H）をオープンさせたほか、「サットグランドホテル大多喜」（千葉県夷隅郡）、「サットグランドホテル小湊」（千葉県鴨川市、99年以降関連会社へ運営を委託）を経営するなど、98年9月期には年収入高約20億5000万円をあげていた。

　その後はゴルフ場のプレー単価値下げの影響などから、2003年同期の年収入高は約6億9000万円にダウン、2期連続赤字となっていた。

　このため、預託金の償還も困難となり、プレー費・ホテル宿泊費を無料として預託金と相殺する「償還プレー」を実施することで会員の合意を得ていたが、金融機関からの借入金がRCCへ移管されるなど余裕のない運営が続き、昨年7月には債権者であるRCCから会社更生法を申し立てられていた。

　負債は2003年9月末時点で約342億円。

　『 南千葉ゴルフ倶楽部（千葉県夷隅郡大多喜町沢山1-1）経営の日栄総業（株）（資本金4000万円、東京都中央区銀座8-5-18、代表佐藤英治氏、従業員85人）が、平成17年3月8日に東京地裁から破産手続開始の決定を受けた 』と報じたが、

　有限会社大多喜ヒルズリゾート（住所＝コースと同、一家明成氏と渡邊昌一氏との2人代表）が、同ゴルフ場施設と付帯するホテルを買収し、ゴルフ場名を「南千葉ゴルフ＆リゾート」（ＴＥＬ：0470-82-3221）と変更して、７月１日から新経営会社のもとで、営業を継続していることが判明した。

　有限会社大多喜ヒルズリゾートは、一家氏ら個人が出資しゴルフ場を買収する目的で設立された受け皿会社で、同氏は化粧品を製造・販売するステファニー化粧品（株）（東京都港区新橋1-5-1、資本金9800万円、ＵＲＬ＝http://www.stefany.co.jp）の代表者でもあり、高額納税者番付にも登場している人物という。

　南千葉ＧＣの旧会員（約9000名、預託金は引き継がない）の処遇に関しては、

　　・預託金返還請求をし一部返還を受けた会員は、一代限りのプレー権をを付与（年会費完納条件）

　　・預託金返還請求をしていない会員は、無償でプレー会員権を発行

　ちなみに、7月6日に開催された日栄総業の債権者集会で、預託金等の一般債権に対する配当はゼロになるだろうと説明があったようだ。

　『 平成17年3月8日に南千葉ゴルフ＆リゾート（旧・南千葉ＧＣ、昭和54年開場、千葉県夷隅郡大多喜町、ＴＥＬ：0470-82-3221）は、経営会社の日栄総業（株）が破産し、ステファニー化粧品（株）のオーナー・一家明成氏が株主の（株）大多喜ヒルズリゾー卜（戸塚大輔社長、当時は有限会杜）が平成17年7月に買い取り、新経営会社のもとで営業再開 』と報じたが、

　その後、戸塚氏が代表取締役を務める（株）トップワンが、（株）大多喜ヒルズリゾートの株式を一家氏から買収したという。その（株）トップワンは、今年7月12日に会社分割を行い、（株）大多喜ヒルズリゾートの全株式を100％所有する分割会社・（株）南千葉ゴルフアンドリゾートに株式を売却している。

　同ゴルフ場と付帯のサットグランドホテル大多喜を所有経営する（株）大多喜ヒルズリゾート（戸塚大輔社長）の株式を、東証マザーズ上場の（株）ネクストジャパンホールディングス（以下＝ネクストジャパンＨ、大阪府吹田市豊津町8-7、ＴＥＬ：06-6330-7878、藤原治・炭本健の二人代表、ＵＲＬ＝http://www.nextjapan-hd.co.jp）が完全孫会社化して傘下に収めていたことが判明した。

　（株）トップワンは、ネクストジャパンＨの32・1％の株式を取得して筆頭株主になっている。

　ネクストジャパンＨは、大多喜ヒルズリゾートの全株式を保有する資産管理会社・（株）南千葉ゴルフアンドリゾート（戸塚社長）の全株式を、8月21日に20億円で買収した。これにより、ネクストジャパンＨは同ゴルフ場等を間接的ながら、完全に支配することになったというもの。

　同社は、連結子会社の（株）ネクス卜ジャパン（住所同、炭本代表）を通じて、グループが運営する新レジャー施設「ＪＪ遊'ｓ」（今年4月7日大阪府大東市にオープン）が、4月9日発売の日経産業新聞のベンチャー欄に掲載され話題となった。

　ネクストジャパンＨは、「ＪＪ遊'ｓのようなインドアレジャーからアウトレジャー事業に進出することが目的」と、同ゴルフ場を傘下に収めた理由について説明している。

　なお、旧会員については、年会費を払えばメンバー料金でプレー可となっている。（（株）大多喜ヒルズリゾートが破産会社から買収した当初、旧会員にプレー会員権発行の考えもあったが実施していない）。

　『 南千葉ゴルフ＆リゾート（18Ｈ、ＴＥＬ0470-82-3221）を経営する（株）大多喜ヒルズリゾートを、東証マザーズ上場の（株）ネクストジャパンホールディングス（大阪府、ＴＥＬ：06-6330-7878）が完全孫会社化して傘下に収めていたことが判明した 』と報じたが、1月13日付けでゴルフ場名を「南千葉ゴルフクラブ」に変更したという。

　ゴルフ場は、年間3万人以上の来場者があるものの、付帯する温泉施設付きのリゾートホテル「サットグランドホテル大多喜」の稼働状況が思わしくなく営業を停止したことから、リゾートの文字を削除したと、変更理由を説明している。

　ちなみに、（株）ネクストジャパンホールディングスは、昨年10月29日付けで代表取締役に藤澤信義氏（金融業のネオラインキャピタル（株）等の代表取締役）が就任し、同時に（株）大多喜ヒルズリゾートの代表取締役に就任している。

　1月13日にゴルフ場名を南千葉ゴルフクラブ（ＴＥＬ：0470-82-3221）に変更したばかりだが、又々、同ＧＣの経営母体が、1月22日に代わったことが明らかになった。新母体会社は、消費者金融業の（株）フロックス（静岡市駿河区南町10-5、原川城治代表取締役、ＴＥＬ：054-202-1111）。

　経営保有会社・（株）大多喜ヒルズリゾートの全株式を、（株）ネクストジャパンホールディングス（東証マザーズ上場）の子会社から、1月22日に買収（売買価額は7億7000万円）して傘下に収め、代表にフロックスの原川氏が就任している。

　フロックスは、平成19年9月に破錠した東証一部上場の（株）クレディアの全事業を譲り受ける目的に、かざかファイナンス（株）（現・ネオラインキャピタル（株）、東京都港区、藤澤信義代表）の支援の下で設立された会社。

　参考までに、ネクストジャパンホールディングスの同ゴルフ場（ホテル含む）取得価額は20億円で、約1年半で半値以下に下落したといえる。

　ちなみに、（株）大多喜ヒルズリゾートの売上高（20年7月期）は4億5558万円余、営業利益8242万円余のマイナスとなっている。

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　平成21年7月1日より、63万円で新規会員募集開始