東証一部上場の東急電鉄(株)(上條清文社長、東京都渋谷区)は、連結子会社が経営する「東急ハーブヒルゴルフクラブ」(18H、北海道北見市)を売却すると発表した。
売却先は(株)鈴木総本社(鈴木一正取締役社長、東京都中央区銀座、TEL03-5568-4511)で昨年12月26日に譲渡契約を締結している。同社は昨年6月にストークヒルGC(兵庫)、昨年8月にハイビスカスGC(宮崎)を売却(両コース共に市川造園土木グループに売却)しており、1年以内に計3ヶ所を売却る。
東急電鉄によると、同GC経営の連結子会社・東急ハーブヒルゴルフクラブ(関野達夫取締役社長、北見市本町1-2-8、資本金8億2500万円、従業員7名)の第三者割当増資(57億5000万円)を今年2月に引き受けた上で、同子会社の全株式を譲渡することを同日開催の取締役会で決議したとしている。
株式譲渡日は2月27日。同社では「地域的にも厳しく、これ以上の支援は難しい。事業の選択と集中に一環で譲渡することになった」と説明、株式の譲渡代金については発表していない。
ゴルフ場会社は当初、東急グループの北見バス(現・北海道北見バス)が筆頭株主となり平成元年8月に設立、平成3年に開発許認可を取得して同年から650万円(預託金550万円)で会員募集を開始し、6年6月に開場した。
しかし、最終会員数予定の1200名まで達しないなど不調で、10年12月からは東京急行電鉄の100%子会社となり、支援を受けていた。昨年の入場者数は約2万2千人。15年3月期(総資産51.14億円)の営業収益は2.09億円で、営業利益はマイナス1.37億円だった。
東急電鉄では今回の株式譲渡に伴い16年3月期に57.40億円を特別損失に計上、ゴルフ場会社への融資に係わる貸倒引当金も9.17億円取り崩す。連結決算でも特別損失に計上する予定だが、連結業績予想には織り込み済みとしている。
また会員570名(額面は550万円と183万円=3口分割分)には今年6月11日の償還開始日を2月26日に前倒しし、退会希望者には全額を、継続希望会員には新規登録料を含め50万円(登録料25万円=税別、預託金25万円=1年間据置)を差し引き、残り全額を返還する。
一方、鈴木総本社では2月27日に譲渡を受けた後、商号及びゴルフ場名を「北見ハーブヒルゴルフクラブ」に変更、従来の会員制でキャディ付(選択制)での運営を続ける。
継続会員の登録料で乗用カート(5人乗り)導入等のコース改善に充てるほか、会員預託金は定期預金に入れ、会報で残額を情報開示するなど”公明性をアピール”する方針。今春以降に新規会員の募集も予定している。
なお、鈴木総本社グループは相良CC(静岡)、中央道晴ヶ峰CC(長野)の2コースを経営する他、ここ数年でリゾート施設の運営受託を拡大している。
14年12月からは備前GC(岡山)の運営を受託、現在所有ないし運営する施設はスキー場4ヶ所、ホテル3ヶ所、テーマパーク1ヶ所で、ゴルフ場は今回で4ヶ所目となった。
↓↓↓ 売却日は不明
北見ハーブヒルゴルフクラブを成本コンテナー(株)グループが取得し経営交代
成本コンテナー(株)(大阪府大阪市淀川区西中島5-14-22、TEL:06-6304-1112、成本問道代表取締役社長)
成本コンテナー(株) URL=https://www.narimotocontainer.com/
↓↓↓ 令和2年8月26日追加
令和2年1月、北見ハーブヒルゴルフクラブが売却され経営交代
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