帝国データバンク(令和2年11月9日付)によれば http://www.tdb.co.jp/
「岐阜」 (株)美岳カントリークラブ(資本金1000万円、可児郡御嵩町前沢8075-3、代表遠藤正人氏、従業員14名)は、11月6日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全・監督命令を受けた。
申請代理人は植松泰子弁護士(東京都港区虎ノ門1-1-28、シティ法律事務所、電話03-3580-0123)。監督委員には本山正人弁護士(東京都中央区八丁堀4-1-3、岩崎・本山法律事務所、電話03-6222-8075)が選任されている。
当社は、1962年(昭和37年)12月にゴルフ場の企画、開発、運営などを目的に設立された。運営していたゴルフ場「美岳カントリークラブ」(岐阜県可児郡)は75年11月にオープン。
同ゴルフ場は、伊吹コース(9ホール)、恵那コース(9ホール)、御岳コース(9ホール)の3つ(全27ホール、総パー108)からなる丘陵コースで、松林でセパレートされた各ホールは全体的にフラットで、なだらかな起伏があり、ビギナーから上級者まで幅広いゴルファーに対応していた。また、中央自動車道・土岐ICから約15qと近く交通の便の良さも強みとなっていた。
2001年6月に商号を(株)美岳カントリークラブから(株)美岳開発に変更(その後、商号変更を繰り返し、2012年4月に(株)朝日コーポレーションに変更)。2003年6月には別途設立されていた(株)美岳カントリークラブに会社分割により同ゴルフ場運営事業を承継した後、グループの管理統括業務や投融資業を手がけていた。
さらに、2015年2月には関係会社からゴルフ場「フォレスト旭川カントリークラブ」の事業を承継し、2017年3月期には年収入高約4億6700万円を計上していた。
しかし、ゴルフ場運営事業においてコストが嵩み、2018年3月期および2019年3月期と2期連続赤字決算に陥るなど業績が悪化していた。
このため、グループ事業の再編を進め、2019年4月に新設分割により関係会社に当社の「フォレスト旭川カントリークラブ」運営事業および投融資事業に関する権利義務を承継する一方、同年6月には(株)美岳カントリークラブを吸収合併し、商号を(株)朝日コーポレーションから(株)美岳カントリークラブに変更し、ゴルフ場「美岳カントリークラブ」運営に事業を転換していた。
こうしたなか、長年、預託金償還問題を抱えていたことに加え、今年に入り新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、外出自粛の動きから、プレー収入が減少。自力での再建を断念し、法的手続きにより再生を目指すこととなった。
負債は債権者数約2800名に対し約30億9400万円(そのうち、預託金が約29億8900万円)。
・・・・ ここまで ・・・・
美岳CC URL=http://www.mitake-cc.com/ (表示方法)
同GC(27H、全長:9,058Y、岐阜県可児郡御嵩町前沢8075-3、TEL:0574-67-3511)は、中央自動車道・土岐ICより11q、名鉄広見線・御嵩駅から車で10分(JR中央本線・土岐市駅からは約25分)に位置し、伊吹・恵那・御岳の3コースからなり、決して距離は長くないが適度なアップダウンと小さな砲台グリーンがコースの戦略性を高めている丘陵コース。
同CCのホームページには、朝日コーポレーショングループのゴルフ場として下記6コースが掲載されいているが、美岳CCとは別経営のため今回の民事再生とは関係なく通常通り営業されていますので誤解のないよう願います。
(株)朝日コーポレーション URL=http://www.asahi-c.com/
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ゴルフ場名 |
所在地 |
ゴルフ場URL |
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・フォレスト旭川CC |
北海道 |
http://www.forest-asahikawacc.com/ |
・函館シーサイドCC |
北海道 |
http://www.hakodate-seaside-cc.com/ |
・足利CC |
栃木県 |
http://www.ashikaga-cc.com/ |
・東我孫子CC |
千葉県 |
http://www.h-abiko-cc.com/ |
・こぶしGC |
岐阜県 |
http://www.kobushigolf.com/ |
・守礼CC |
沖縄県 |
http://www.shurei-cc.com/ |
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*足利・東我孫子は、弊社ゴルフ場ガイドへのリンク
*フォレスト旭川・こぶしは、過去の経緯へのリンク
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ちなみに、美岳CCの会員権相場(名義書換料5・5万円、入会金10万円、年会費2・64万円=入会金以外は税込料金)は、売り8万円に対して、買いは”相談”となっており、低位で低迷していたようだ(名義書換は本日より停止)。なお、ゴルフ場の営業は継続し再建を目指す方針のようです。
↓↓↓ 令和2年11月26日追加
11月6日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した「美岳カントリークラブ」の経営会社・(株)美岳カントリークラブ(遠藤正人代表)は11月12日、同地裁において再生手続きの開始決定を受けた。
再生債権の届出期間は令和2年12月11日まで、再生債権の一般調査期間は令和3年1月15日〜同年1月22日までとなっています(事件番号:令和2年(再)第22号)。
↓↓↓ 令和3年3月17日追加
美岳CC、自主再建型の計画案を配布、弁済率は4%、
既報通り、昨年11月6日に東京地裁へ民事再生手続開始の申立てを行い、11月12日に開始決定を受けた「美岳カントリークラブ」を所有・運営する(株)美岳カントリークラブ(遠藤正人代表)は、白主再建型の再生計画案を会員を含む債権者にこのほど配布したことが判明した。
再生計画案の骨子は、
*退会会員へは、預託金額の4%を弁済(認可決定確定日から4ヶ月経過した日が属する月が弁済月)
・ 1回目(弁済月の末日限り)が権利変更後の会員債権額の5分の2、
・ 2回目(2年後の弁済月の応当月の末日限り)、3回目(同4年後)、4回目(同6年後)
に各5分の1ずつ弁済する。
*継続会員は、弁済額の4%が新預託金(10年据置)となる。
*プラチナ会」(預託金を永久債とし、同伴者1名につきゲスト料金が適用される特典付き会員)は、
・ 通常の預託金会員と同じになり、永久債ではなくなる(特典は認可決定確定時に失効)。
*但し、現行の会員種別を「プラチナ会員」(現行と同様の条件と特典)に転換できるものとし、
現行のプラチナ会員も同様の特典を維持できる。
*会員の権利について、
・ 会員を対象のクラブ主催の競技会、イベント等はこれまで通り継続
・ メンバーフィは現状維持
・ 年会費(各消費税込で、正会員2・64万円、平日会員1・32万円)は現状を維持
・ 名変料(各消費税込で、正会員・プラチナ正会員5・5万円、平日・プラチナ平日会員5・5万円、
相続書換料2・75万円、法人会員記名人変更手数料1・1万円)維持
・ 会員権の譲渡性、相続性を維持
・・・・ 等となっている。
確定再生債権額は30億54万5058円、債権者数は2774名。債権者の賛否を問う債権者集会は4月21日(4月13日期限の書面投票も受付)に開催されるという。
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