ゴルフ場の売買価格(売買成立平均価格)は、平成15年度(平成15年4月〜16年3月)5億5172万円、平成16年度9億6713万円、平成17年度9億9564万円、平成18年度15億4089万円、平成19年度13億4822万円と18年度をピークに、19年度は率にして12・5%下落し、ゴルフ場売買市場規模が縮小傾向にあった。
※ゴルフ場価格:任意売買代金、営業譲渡代金、法的整理時のスポンサー救出金、競売価額、
不動産鑑定価額、簿価等含む
そんな中、平成20年度のゴルフ場売買価格(50コースの単純平均)が判明、8億3650万円で前年度比で5億1172万円減、率では38・0%となり、2年連続の下落となったことが分かった。
但し、この結果は成約した50コースの単純平均価格であり、「広島県の第三セクターが経営するフォレストヒルズG&Rが、県に計約36億円で買収するように求めた」、極端に高い売却価格を除いて平均すると、4億838万円となり、前年度比9億3984万円減、率で59・7%の下落となる。
下落の背景には、リーマンショックや従来からある銀行のゴルフ場買収に対する融資の引き締めなど様々な要素があるようで、転売目的で買収してきた企業や投資家、ファンドなどは価格下落でゴルフ場の取得意欲を喪失するなど、買い手が減少していることもその一つと考えられる。
多い時には、約170社(者)あった買い手の登録が、現在は110社ほどに減っている。また、売り手と買い手の買収希望価格の乖離が大きくあり、価格差は「売り手5:買い手3」の法則とし、売り手側は5億円を、買い手側は3億円を希望。この価格差が埋まらず、結果において売買不成立になることが多いと説明する(ゴルフ場のM&Aの仲介業・住友不動産販売より)。
ゴルフ場の売り手も少なくなっており、その点では需給バランスはあまり崩れていないようだが、価格差が埋まらない。さらに買い手の方は、売り手が考える以上にゴルフ場の価格は値下がると判断しており、売買交渉は停滞気味になっているようだ。
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