福島県の泉崎村、会員権購入者に最大30万円の補助金

　福島県白河郡の泉崎村は、村で開発した分譲地「天王台ニュータウン」（泉崎村大字泉崎字天王山）の販売を促進するため、分譲地購入者が近隣ゴルフ場の会員権を購入した場合、最高30万円の補助金を出す計画を進めている。

　分譲地は、東北本線・泉崎駅から東側に徒歩7分の所にあり、平成10年度から分譲を開始。197区画中で販売が完了したのは112区画で、まだ85区画が売れ残っている。1区画は110〜120坪で、坪単価は9万8000円としている。

　村は、販売促進で平成16年度に電車を利用して通勤する購入者に、1人最大300万円の通勤費を助成する制度を設け効果を上げた。しかし、18年度は効果が薄れてきたため、団塊の世代がリタイヤすることに着目し、今回のアイデアとなった。

　西白河と東白河地区にあるゴルフ場（16コース）の中で、会員権を購入できるゴルフ場から会員権を購入した場合、会員権の本体価格と名変料を対象に「健康増進奨励金」として、最高30万円の補助金を支給する。村議会にこれに関係する条例案を提出する考えだ。

　村（ＴＥＬ0248-53-2111、担当部署＝企画調整課）では、「ゴルフ場には恵まれている。団塊の世代に泉崎村を売り込むために、会員権の補助金を考えた。第二の人生をこの村で過ごしてもらいたい。」と語っている。

　ちなみに、村内にはラフォーレ白河Ｇコースがある他に、アローレイクＣＣ、矢吹ＧＣ、白河国際ＣＣ、新白河ＧＣなどのゴルフ場が周辺に点在している。

　泉崎村が村内の住宅分譲地購入者にゴルフ会員権の取得費用を助成する「健康増進奨励金」制度の最初の該当者が決まり、５日、村役場で贈呈式が行われた。

　助成を受けたのは横浜市の会社社長水野隆雄さん（５９）。水野さんは古殿町出身で、鏡石町にも工場を持っている。「老後にゴルフを楽しみたい」と考えていたところ制度を知り泉崎村の住宅地を買った。

　自治体の財政健全度を示す実質公債費比率が30％で全国ワースト9位の福島県泉崎村の小林日出夫村長（61）が19日朝、村内の自宅から徒歩で東京・銀座に向けて出発した。

　3泊4日で約200キロを歩きながら「村を第2の夕張にしない」と財政再建への意気込みと村の魅力を訴える。栃木、埼玉県を通り、22日午後に到着の予定だ。

　のぼり旗をリュックに差し、背中に「村長」と染め抜いた法被姿。大勢の村民の拍手を背に、午前6時すぎに出発した。再建のカギは、まだ４割が売れ残っている村の住宅団地の完売だ。

　村は、分譲地を買った人にゴルフ会員権の購入費を補助したり首都圏への通勤代を支給したりと、売り込みに躍起。東京に着いたら「泉崎に移住して」と呼び掛ける。

　数カ月前から準備し、体重を6キロ減らして臨んだ。東国原英夫・宮崎県知事の決めぜりふをまねて、地元の方言で「何とかしねっきゃなんねえばい」と意気込んだ。