黒磯CCオープン時の母体会社は中川鉱油(株)であったが、昭和53年に同社が破綻したことから、松戸パブリックゴルフ(現・江戸川GC、前・松戸GC、千葉県)の経営会社・(株)松戸パブリックゴルフが富国開発の経営を引き継いだ。
しかし、ゴルフ場業界の低迷から両ゴルフ場の経営は逼迫し、(株)松戸パブリックゴルフ(実川代表)はゴルフ場を江戸川の対岸で江戸川ラインショートゴルフ場等を経営の江戸川興業(株)に譲渡した。
富国開発は、(株)松戸パブリックゴルフの動きに連鎖する形であり、千葉県信用保証協会に移管された銀行からの借入金返済が重荷になって破産申請に至ったようだ。負債は会員約2000名の預託金(1口当たり20万円等で高額は150万円等)を含め約43億円という。
富国開発の実川代表と木下申請代理人は、会員に今回の件について通知を出しており、そこでは「破産管財人がゴルフ場施設を売却するが、売却で得た資金は担保権者に渡り、会員への配当は期待できない」と報告。
ただし、「法的には、買収した側は会員へのプレー権を引き継ぐ義務はないが、何らかの形で引き継ぐ可能性は残されている」旨を述べている。
なお、同ゴルフ場は2年ほど前にゴルフ場運営会社に運営を委託しているが、先ごろ契約を解除した。運営会社はこれを不服としていることから、破産手続きが長期化する可能性もある。
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