大手ゼネコンの(株)大林組(東京本社=東京都港区)が「オールドオーチャードゴルフクラブ」(18H、茨城県東茨城郡茨城町鳥羽田688、0292-92-7777)を近く買収することが明らかになった。
大林広報室によると、「今年2月を目途に同GC運営会社の全株式を取得して買収する」とコメントしており、運営会社は2月までに設立する予定。また2月から改修工事のためコースをクローズし、6月にパブリックで再オープンする予定としている。
一方、現在同GCを経営しているのは(株)テルスター(中山安博社長、本社=コース、資本金1800万円)で、同社では昨年12月6日開催の臨時株主総会で「新設する茨城グリーン開発(株)に対して全事業を承継させる新設分割を行うことを決議」していた。
同社では今のところコメントを控えているため詳細は明らかではないが、大手企業のグループは今年3月期から減損会計が適用されることから、その関係とみられる。また在籍している会員(法人のみ、但し会員数の詳細は不明)に預託金を返還する模様だ。株式の売買金額は今のところ明らかではない。
同ゴルフ場は当初、飛島建設グループが開発し、平成3年8月1日にオープンした。コース設計・監修にはアメリカのジム・ファジオゴルフデザイン社を起用、高級志向で作られていた。
しかし、飛島建設グループの財務内容の悪化から、翌4年3月に同GCの運営会社・(株)オールドチャードクラブの全株式を売却、同時にゴルフ場の用地を含む施設も運営会社に売却した。当時6000万円で募集した会員(30名ほど)には預託金を全額返還していた。
運営会社の株式を取得したのは日本生命グループのレストラン運営会社や上場の三機工業(株)、(株)大林組など7社。買収額は約400億円といわれ、グループで40%出資する日本生命グループのゴルフ場といわれた。
会員募集は法人のみで2名記名式1億4000万円(預託金1億2500万円)、最終会員数予定450口で行うなど、法人接待用倶楽部として運営されていた。また運営会社は平成11年6月にテルスターへ商号変更していた。
なお、(株)大林組は昨年3月に「名取GC」(18H、宮城県)を仙台CCに売却した経緯もあるが、グループで「デイスターGC」(27H、千葉県、経営=睦沢グリーン開発(株))など、現在4コースを保有・経営している。
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