朝日グループで、平成2年開場のセベ・バレステロス・ゴルフクラブ泉コース(18H、福島県いわき市泉町黒須野早稲田66-1、TEL0246-56-2911、施設所有・預託金受託=常陸開発(株)、手塚敏弘代表取締役)は、今年12月から会員預託金の据置期間(証券発行後15年間)が順次到来するに当たり、預託金返還請求が殺到すれば最悪の事態を招きかねないとして、7月下旬から会員に対して、償還問題を解決する提案を行っている。
会員への案内によると、会員から集めた預託金は平成4年段階で約90億円で、これら全てゴルフ場建設に使われており、預託金とゴルフ場利用権をできる限り確保する方法を考え、ゴルフ場問題に詳しい服部弘志弁護士を交え、検討してきたという。
その結果、
@ 据置期間満了後に、預託金と特別預託金の5%を返還、
A 残額の95%については、ゴルフ場施設を担保提供、
B 会員権は正会員が「プラチナ会員権」(正会員1名+正会員登録1名、平日会員が「ゴールド
会員権」 (正会員1名+平日会員登録1名)となり、額面に応じて正・平日会員権を付加、
C 運営会社の朝日観光(株)と競技し年会費を値下げ、分割した会員権は本人または家族
の年会費は無料、
D 新預託金の返還期日は会社の精算時(永久債化)とする、→永久債とは
E 名義書換は停止しない、
・・・・等の措置を決めたという。
同コースの現会員数は1777名(正会員1358名、平日会員419名)で、預託金は正会員で320〜760万円の5種類、平日会員で400万円と480万円の2種類がある。
特別預託金(=名変預託金、平成9年3月まで徴収)は正会員70万円、平日会員35万円。この内例えば額面400万円の正会員には「20万円返金+プラチナ会員権(230万円)+正会員権1口(150万円)」となる。
また額面400万円で特別預託金もある場合は「23・5万円返金+プラチナ+正+平日」に分割される。全ての会員がプラス1名を登録できるプラチナ・ゴールド会員となり、加えて平日会員権か正会員権が少なくとも1口以上付加される内容。新年会費は正会員2万円、平日1万円。
Aの担保提供については、理事を中心に会員有志で設立した「有限責任中間法人セベ泉クラブ」が第1抵当の仮登記を行う方針で、会社精算など不測の事態には抵当権を行使して最終的にゴルフ場施設を会員に提供できるとした。
なお、8月1日からの名変入会受付分から従来の名変書類の他に、、
@ 預託金償還についての同意書、
A 有限責任中間法人セベ泉クラブ入会書類
・・・・が必要としている。
朝日グループは、セベ・バレステロス・ゴルフクラブ(18H、茨城県)でも、平成10年に預託金の一部返金と償還の15年間延長を実施したが、今回は永久債化と中間法人の利用で抜本的な預託金の解決を目指しており、「会員にできるだけ負担をかけない」姿勢に会員からの反応も良好という。
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