「カウンセリングの現場で暗い表情を浮かべている子どもたちと関わっていると、近くの学校から元気な生徒たちの声が聞こえてきます。いつもこの大きなギャップにかすかな戸惑いを覚えるとともに、次第にその2つの声と像が重なり合って、こう思うのです。
目の前のこの子と同じ苦しさをもった生徒が、きっとあの声の中にもいるだろう。そしてまた、この少女の苦しそうな表情の奥に、あの元気で明るい笑顔がきっと潜んでいるに違いない……。それから、きまって、私はいつも現場での学校の先生方のご努力とご苦労を思ってしまうのです。」
(本書はしがきより
本書では、現場の先生方が実際に行っているコミュニケーションに素材を求め、膨大な資料の中から援助的文脈を抜き出し、エクササイズという形にまとめてあります。
先生方が既にやっておられる、細切れの時間の中でも、廊下での立ち話であってもできるコミュニケーションの中にこそ、学校現場に効果的な心理的ケアが存在するのです。
■本書の内容
プロローグ 教師だからできる心のケアをめざして
第1章 教師にできる心のケア 7つのポイント
第2章 心のケアのための基本技法をめぐって
第3章 心のケア・基本技法の実際 - 解説と対応事例によるトレーニング
第4章 問題のある子どもへの対応
第5章 校内教育相談室 - その現状と課題
第6章 スクールカウンセリングの実際
- 外部カウンセラーが生きる環境作りをめざして
第7章 学習カウンセリングをめぐって
第8章 児童生徒の心理的援助はこうして - 心理・教育相談の現場から
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