「人とのコミュニケーションは,空気を呼吸し水を飲むように,人が生きていくのに必要である。看護には,患者とのコミュニケーションが常に伴う。
病床にある人にとっては,言葉も薬である。特に医療者の言葉は妙薬である。目の前の患者が少しでも楽になり…患者自身のもっている回復の力が生きてくるようにするのには,ナースはどんな時にどんな言葉をどのように用いるのが役に立つだろうか。本書は,この問いにたいするlつの回答を述べた。……」 (本書はしがきより )
「本文にも書いたが,看護の領域は,生・老・病・死にわたり,人間の営みのなかにはなはだ広く,かつ深くかかわっている。そして今,時代は老いと死の間題,生活習慣病をはじめ,環境汚染などから引き起こされるさまざまな疾病や障害の間題などが大写しとなり,看護が対象としている領域は,そのいずれもがそのまま大きな社会間題になってきている。一方,看護がしてきたこと,今後取り組んでいくことは,どれもこれからの社会で普遍的な意義をもつものばかりであって,私には,それをもはや院内看護の領域にのみとどめる段階から飛躍して,今こそ社会の必要性に応えるために,その活動を広くさまざまな場に求めてよい段階にきていると思われる。<看護のリソースをさらに社会化する>時代が明らかにきているのである。今後ともナースの皆さんとの共同作業を通して,こうした社会の要請に応えるための活動をしていければと念じている。」 (本書あとがきより)
■本書の内容
第1章 看護現場における心のケアの充実をめざして
第2章 看護現場における独自のケア技術とは
第3章 心理的ケアのための基本技法をめぐって
第4章 5分間カウンセリングのための6つの基本技法
- 解説と37の対応事例によるトレーニング -
第5章 ターミナル期における心のケアをめぐって
第6章 看護現場で有効な臨床心理技法の紹介
第7章 臨床心理学の立場から看護現場へのメッセージ
第8章 精神医学の立場からナースに贈る言葉
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