(株)高宮カントリークラブ(資本金1億円、広島県広島市中区大手町3-1-3、藤田公康社長、従業員107人)は、平成15年2月28日に広島地裁へ民事再生法を申請した。申請代理人は服部弘志弁護士(東京都中央区銀座1-8-14、電話03-3561-8686)ほか4名。
同社は、1989年(平成元年)7月に藤和不動産(株)(東証1部上場)の100%出資により設立されたゴルフ場経営会社(現在の持ち株比率は約14%)。93年9月にゴルフ場「リージャスクレストゴルフクラブ」(広島県高田郡高宮町)をオープン。世界屈指のデザイナーを起用し、グランドコース(18ホール)、ロイヤルコース(18ホール)の各コースに格調高いクラブハウスを完備していた。
計画自体がバブル期に計画されたもので、会員権の販売が不振であったうえ、来場者数も当初の目論見通りには推移しなかった。投資負担が重荷となり、オープン2年目の96年3月期には年収入高約6億400万円を計上していたが、約30億2900万円の経常欠損計上を余儀なくされていた。
このため、グランド、ロイヤル両コースで共通販売していた会員権が1800万円と高額であったことから、99年4月よりグランド330万円、ロイヤル660万円のツーコースの分割販売を開始するなど営業面を強化。
2000年同期は年収入高約7億5000万円と増収に転じていた。しかし、2001年同期の年収入高は約7億1700万円と再び減収となり、収益性改善されず、約12億9400万円の経常欠損を計上。繰越損失は約154億5000万円にまで膨らみ、経営を圧迫していた。
この間、金融機関からの協力を取り付けるほか、親会社からの借入金などでしのいでいたが、先行きの見通しが立たず、今回の措置となった。
負債は約400億円。
↓↓↓ 平成15年9月10日追加
(株)ダイイチの支援の再生計画案が可決
リージャスクレストゴルフクラブの経営会社・(株)高宮カントリークラブの再生計画案の決議を問う債権者集会が9月2日に開かれ、出席債権者数91%(339名中310名)、議決減額99%(約397億円)の賛成多数で可決し、同日広島地裁より認可決定を受けた。
計画案の骨子は、(株)ダイイチ(広島市中区紙屋町2-1-18、TEL:0829-34-3135、久保允誉(くぼまさたか)代表取締役)が藤和不動産(株)と(株)ファシリティ広島の所有する同社の株式を取得し、支援するというもの。
・退会会員の預託金は99・5%カット残り0・5%を確定後2ヶ月以内に一括弁済
・継続会員の預託金は90・0%カット残り10%(平成26年3月31日まで据置)
*その後退会する場合、経常利益に減価償却費を加算した額の50%相当を限度として返還
(株)ダイイチは、平成9年(1997年)4月1日に社名を(株)デオデオに変更。平成12年1月25日には、本社を広島県廿日市市木材港南8-22に移転。平成14年3月29日に(株)エイデンと共同で(株)エディオンを設立し、同社の完全子会社となる。平成24年10月1日には、(株)エディオンEASTと(株)エディオンWESTの吸収合併に伴い、ブランド会社名は(株)エディオンとなる。
↓↓↓ 平成26年9月16日追加
平成26年9月16日、リージャスクレストGCを(株)アイランドゴルフが取得し経営交代
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