PGグループで東証一部上場のPGGIH(株)(東京都港区、TEL03-5776-8800、廣瀬光雄会長兼社長)は2月15日に、平成18年12月期(連結)の決算を発表し、翌日東京・大手町のパレスホテルにて記者発表会を開催した。
それによると、同期(18年1〜12月)の営業収益は667・64億円で前期と比べ56・56億円、9・3%増となり、売上高営業利益率は18・7%となった。
ゴルフプレー等の収益では上半期は天候不順の影響で低調に推移したが、営業費用の抑制と下半期の改善で営業利益は124・63億円(26・7%増)を計上した。
営業外費用は損失となったが前期より改善し経常利益は92・89億円と前期より52・96億円、132・7%の増益となり、当期純利益は86・70億円で48・08億円、124・5%の増益となった。同期末の総資産は2240・17億円で前期比74・68%増加している。
時期見通しは営業収益で18年より17%増の782億円、経常利益で5・5%増の98億円、当期純利益で19・5%増の104億円を見込んでいる。
記者会見で廣瀬氏は、「Love Life・Love Golf」(ゴルフは、もっとすばらしい)のブランドプロミスをはじめ、経営のビジョンを発信・実行することに専念し、業界のリーダーとしての地位を築きつつあると語るとともに、環境の変化としては同業他社(アコーディア・ゴルフ)と比較される機会が増えたと述べた。
その他社との違いは、
@ ゴルフ場再建手法、
A 人材育成方法、
B 権限委譲、
C ゴルフ場への投資、
・・・・であるとし、同グループでは買収したゴルフ場の元々の文化と歴史を大事にし、カスタマイズした再建手法が特徴としている。
次いで財務担当責任者の奥那覇達篤取締役が、業績実績や来期見通し、株主優待内容(平日無料券の配布)等の財務方針を説明、大型案件以外は既存コースの運営から得られる収益でゴルフ場を取得する方針で取得価格は適正な価格であること、設備投資は売上高の2%が目安等と述べた。
運営担当のPGMのデイヴィッド・サイダル社長は、同グループが他社に比べプレーヤー重視型の運営で優位性と競争力があるとし、P-CAP制度やヤーデージプログラム等の集客・会員サービスの他、年会費値上げや会員募集コースの拡大、レストラン直営化等の利益率向上策を続けると語った。客単価は繁忙期を中心に底入れしたという。
ゴルフ場取得担当であるPGPの草深多計志社長は、一昨年を最後に大型案件は出尽くし感があり法的整理案件も少なくなったが、まだ600以上のコースが取得・運営受託の対象になると見込んでおり、全国200コースを目指して今後もゴルフ場を拡大すると述べた。
ただし、競争入札で高騰化してきている風潮とは一線を画し根拠のない価格競争には加わらず、相対取引を中心に相手先に応じた取得・運営受託の方法を検討したいとしている。
なお、PGグループの昨年の12月末現在の運営コースは105コース(保有97、運営受託8)、18ホール換算では125・5コースと発表している。
→平成19年、中間期の決算状況(H19年8月24日追加)
→平成20年5月26日、株主配当実施を発表(年間では1株2500円)
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