東急不動産(株)(植木正威社長、東京都渋谷区、TEL03-5458-0620=広報)は先ごろ(平成17年1月中旬)、同社が経営する北海道のゴルフ場を今年3月に売却すると発表した。
売却するのは札幌東急GC(18H、厚田郡厚田村)、マサリカップ東急GC(同、同)、ニセコ東急Gコース(同、虻田郡)と、いずれも平成に入ってから開場したコース。
札幌東急とマサリカップ東急を(株)シャトレーゼ(斉藤寛社長、山梨県東八代郡中道町)に、ニセコ東急をオーストラリア企業のハーモニー・リゾート・ニセコ・ピィティーワイ・リミテッド等が出資する日本ハーモニー・リゾート(株)(ロジャー・ドナザン代表取締役他、東京都千代田区神田錦町1-19-1)にそれぞれ売却する。
シャトレーゼグループゴルフ場 https://www.chateraise.co.jp/company/group#sec04
シャトレーゼとは昨年12月24日に2億円で譲渡契約を締結。日本ハーモニー・リゾートとは今月中にも締結する予定となっている。ちなみに、シャトレーゼは今回の買収で経営ゴルフ場が7コースとなる。
今回売却する3ゴルフ場はいずれも会員制(会員数=札幌東急1000名強、マサリカップ東急200名弱、ニセコ200名強)で、札幌東急とマサリカップ東急の会員には預託金を全額返還するとともに、シャトレーゼ側に引続き何らかの形でプレーを継続できるよう要請している。
ニセコ東急については、スキー場と連携し通年型のリゾートとし、オーストラリアなど海外からの集客を図りつつ、戦略的な施設運営を実践していく方針で、オーストラリア企業に施設売却するものの、経営及び運営は引き続き東急不動産が施設を賃借して行うという。このため、ゴルフ場名や会員組織は現行通りとしている。
東急不動産によると、プレー人口の減少や価格競争の激化で厳しい状況が続き、3コースの平成16年3月期の営業利益は3億円の損失となるなどで、今後も市況の改善が見込めないことから売却を木俣としている。
同社では昨年中に、三井物産系の那須国際CC(18H、栃木県)を今年3月に買収することを発表しており、事業採算性や既存リゾートとの相乗り効果等を勘案しつつ、グループのリゾート資産の入れ替えに積極的だ。ちなみに、東急不動産では今回の売却に伴い、連結ベースで約74億円の特別損失を計上している。
なお、札幌東急とマサリカップ東急では昨年12月22日より名義書換を停止した。停止期間は当分の間としている。
|