4年前に経営交代後、預託金の償還問題もあり民事再生手続きを行っているサンレイクカントリークラブ(27H、栃木県今市市長畑4337)経営のサンレイク(株)(原中勝征社長、さいたま市高鼻町1-53-4)は、12月6日にさいたま地裁で再生計画案の賛否を問う債権者集会が開かれ、賛成多数で成立した。
申請代理人の泊昌之弁護士(さくら共同法律事務所、TEL03-5511-4400)によると、決議結果は12日に明らかにされ、有効投票数の1428名中の1414名、率にして99%が賛成、総議決権額126億6284万円余に占める賛成者の債権額は104億8586万円余で82・8%が賛成となり、人数・債権額とも過半数を大幅に上回った。
これにより12日、同地裁から認可決定が下された。
同CCは本紙既報通り、旧・宇都宮国際CCの増設計画を独立させ、昭和61年4月に18ホールでオープン、平成5年10月に27ホールに拡張した。
しかし、旧・宇都宮田際CCの経営会社が資金面で破綻、サンレイクCCは茨城県の大圃(おおはた)病院(真壁郡関城町)の院長で、同クラブの副理事長でもあった原中氏が10年6月に経営を引き継いていた。
その後、13年4月から会員預託金の償還期限が到来するのに伴い、償還期限を10年間延長する決議を行ったが、預託金の返還訴訟で強制執行を受けるところとなり、今年4月に再生法の適用を申請していた。
再生計画案では、ゴルフ場用地・建物に設定されていた担保債権を今年4月に原中氏の関係会社(糾ヨ城メディコ)が6億円で買い取っており、同担保権者(預託金を除く債権約50億円の内約47億円が原中氏関係)ヘの弁済は”余裕がある限りて行えば足りる”として、一般債権者への弁済を優先、ゴルフ場収益(16年以降、年2000〜2500万円の税引後利益を予定)から弁済する方針を立てた。
会員を含む一般債権者への弁済率は、債権の95%カットで、認可決定確定後1カ月以内に退会手続きをした会員には残りを平成16年から23年にかけ弁済、継続会員は95%カット後の5%を10年据置きとし、据置期間経過後は1000万円を上限(超過の場合は抽選)に弁済するという。
申請代理人弁護士は、「原中氏は会員に推される形で社長になった。これまでコースに5億円以上を投入し支援、さらに別除権債権も買い取り、競売の心配もなくなった。ここまで私財を投じた例はないだろう」と話している。
現代表は、無報酬で収益改善のための再建にあったっているとしており、会員の中にも「守る会」が作られ再生計画の成立を後押ししたという。
↓↓↓ 平成27年11月24日追加
「サンレイクカントリークラブ」の中コースを閉鎖し、11月15日より18ホールの営業に切り替え
↓↓↓ 令和4年2月24日追加
サンレイクCCの経営母体会社が交代
既報通り、原中勝征氏により再建進めてきた「サンレイクカントリークラブ」だが、高齢を理由に後任を模索中、不動産投資会社の(株)タカラクリエイト(上村康治代表取締役社長、長野県北佐久郡軽井沢町軽井沢東246、TEL:0267-42-3333)が出資し株式を取得した。
(株)タカラクリエイト URL=https://www.takaracreate.co.jp/(表示方法)
ゴルフ場の運営は、「ザ ナショナルCC 千葉」・「ザ ナショナルCC 埼玉」の経営会社・(株)ザナショナルカントリー倶楽部(旧・廣済堂開発、東京都台東区台東1-16-3、守谷牧代表取締役社長)が行うという。現経営会社のサンレイク(株)は、昨年12月2日付けで守谷氏が取締役社長に就任している。
一季出版(株)(TEL:03-5847-3366)発行のゴルフ特信により判明したもので、会員の権利・債務は、新会社が継承しているため変更はないという。タカラクリエイト及びザナショナルカントリー倶楽部の両社合意の元で経営交代が行われたと同出版は報じている。
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