平成2年開場で岡山県の「明日香カントリー倶楽部」(久米郡美咲町北409-6)が岡山地裁津山支部(事件番号・6(ヌ)55・12(ケ)47、売却売却基準価額は3億4587万6000円、買受可能価額は2億7670万800円)で競売公告されたことが判明した。
同CCは、関西や関東地区からも会員を集めたが、旧経営で施設所有会社の明日香カントリー(株)がメインバンクの債権回収に対抗するためとして4年に会社整理を申請するなど混迷、同年以降ゴルフ場運営は旧経営者子息の蔵本護氏が代表を務める総秀開発(株)が行ってきた。
その間、明日香カントリー(株)は債権者申立で平成9年3月に破産となり、管財人との明け渡し訴訟に発展、12年8月には明け渡しと9年6月から月額454万8700円の支払い命令(東京高裁)も出ていたようだ。
もっとも、総秀開発はゴルフ場の明け渡しを強行に拒んだ模様で従来通り運営を続け、管財人側は手段なく時間切れで明日香カントリー(株)は破産廃止となっていた。一方ゴルフ場は何度か競売にかかり、昨年12月には約5億円で競売にかかったが、入札者はなかった。
総秀開発では競売の進行に伴い、ここにきてゴルフ場の買い受けを表明、今年2月には既存会員の会員権を額面10万円単位で分割し、分割して増える年会費と名変料、それに分割権の販売でゴルフ場買い戻し資金を捻出する計画を披露した。
1693名の会員登録者が約50倍の8万5435名になる計算で、登録者を半分としても5億円は集まるものと皮算用している。競売で第三者に落札される可能性もあり、前代未聞の計画。今回の競売に参加するか否かは不明だが、会員の反発も強いようだ。
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