佐藤興業(株)(我孫子市天王台1-5-1、登記上:東京都台東区台東3-20-8、設立昭和38年1月、資本金8000万円、佐藤尊雄社長、従業員15名)は、債権者から東京地裁に破産手続開始を申し立てられ5月6日開始決定を受けた。
破産管財人は滝久男弁護士(東京都中央区京橋1-2-5、電話03-3274-3805)。負債は約570億円。
同社は昭和38年1月に不動産業者として設立されたが、宅地造成目的で開発していた用地をゴルフ場に転用、平成1年に開発許可を得て、平成4年10月長期借入金約300億円、短期借入金約78億円を投入した「笠間カントリークラブ」(茨城県笠間市)を開場した。
同ゴルフ場は18ホール、6941ヤード、パー72、107万平方メートルの丘陵コース、自然を生かしたアメリカンスタイルのオーソドックスなコースでメンバーシップ制をとっていた。
しかし、不動産業を主体としていた平成2年3月期には年商約600億円を計上していたものの赤字が続き、ゴルフ場経営に特化して以降もゴルフ場開発費用を吸収出来ない状況が続いていた。
こうした状況から平成14年に金融債務は整理回収機構(RCC)に移行、その後RCCからエルエスエフフォー・ゴルフ・リカヴァリー・エルエルシーに債権が譲渡され抵当権者は一本化されていた。
そうした中、16年3月期は年商約5億3000万円にとどまり、17年3月期は前年の台風や雪などの悪天候からさらに業績が悪化したことからエルエスエフフォー社が破産を申し立てた。
今後は、資産の劣化を防ぐためゴルフ場は平常通りの営業を維持し、売却先を模索することになる。
|