昨年2月に東京地裁に民事再生法の適用を申請した(株)エスシーエム興産は、このほど(平成17年10月)会員を含む再建者に再生計画案を配布した。
営業譲渡型の計画案で、譲渡先は既報通りローンスター(LS)グループと北海道の不動産会社・(株)日動(札幌市中央区南1条西1-16、TEL011-232-3237)グループの会社。既に新千歳CCはLSグループのPGPアセットホールディングス2有限会社が、奈井江CCは日動グループの(株)アンビックスが営業譲渡を受けて、9月1日から新体制による営業を開始している。
(ゴルフ場名は従来通り、支配人は新千歳CCが高橋博久氏、奈井江CCは空席)。営業譲渡代金は新千歳CCが税別で6億円、奈井江CCが3000万円で、計画案の成立後にエスシーエム興産は清算される予定。
会員に関する再生計画案の内容は、全会員にカット後の預託金を弁済した上で、無償でプレー会員権(無額面、譲渡可)を発行するとしている。弁済率は額面により異なり(複数以上の会員権を保有している会員は、預託金を合算した額に弁済率を当てはめる)、
@ 150万円以下8%、
A 150万円超〜500万円以下6%、
B 500万円超〜1000万円以下4%
・・・・等。
会員債権者の預託金は1500万円以下なので、会員への弁済率が手厚い形になっている。弁済期日は再生計画認可決定確定から3ヶ月以内としている。新千歳CCの会員数は約520名で、その預託金額は約8億1000万円、奈井江CCは約70名で、約5億7000万円。
ちなみに、(株)アンビックスは既報通り、日動グループのホテルや温泉施設、ゴルフ練習場(中の島ゴルフセンター=札幌市)等を運営・経営している他、東武鉄道グループのユニ東武GC(27H、北海道)の運営を受託しているが、ゴルフ場の経営は始めて。
なお、届出債権者数は599名で、その債権総額は260億6286万円余となっている。計画案の決議は書面投票と11月16日に開かれる債権者集会と併用で行われる。
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