(株)シンコー(資本金4500万円、大阪市中央区島町2-1-15、代表松本敏博氏、従業員308人)と、グループ会社である六甲カントリー倶楽部(株)(資本金5000万円、同所、代表戸澤茂氏)、三木セブンハンドレツド倶楽部(株)(資本金5000万円、同所、代表松本敏博氏)、グリーンハイランドカントリー倶楽部(株)(資本金5000万円、同所、代表戸澤茂氏)の4社は、平成17年2月10日に大阪地裁へ民事再生法を申請し、同日保全命令を受けた。
申請代理人は佐伯照道弁護士(大阪市中央区北浜1-8-16、電話06-6202-1088)ほか。監督委員には印藤弘二弁護士(大阪市北区西天満4-4-18、電話06-6363-7800)が選任されている。
(株)シンコーは、1972年(昭和47年)11月に設立されたゴルフ場開発・経営業者。
75年に「グリーンハイランドカントリー倶楽部」(三重県名張市)をオープンさせたのを皮切りに、
79年に「三木セブンハンドレッド倶楽部」(兵庫県三木市)、
86年に「六甲カントリー倶楽部」(兵庫県西宮市)、
90年に「奈良若草カントリー倶楽部」(奈良県山辺郡)、
92年に「ロータリーゴルフ倶楽部」(神戸市北区)、
93年に「サンリゾートカントリークラブ」(和歌山県海草郡)
などを相次いで完成させ、グループ4社で6コースを経営。バブル期にはゴルフ会員権売買のほか、ビル賃貸、駐車場経営も手がけ、93年12月期の年収入高は約107億円をあげていた。
しかし、ゴルフ場開発やその他の不動産取得、不動産投資を手がける関連会社への貸付金などで借入金が膨らむ一方、バブル崩壊以降の不況で入場者数の減少が続き、2003年12月期の年収入高は約47億8100万円にまでダウン。
この間、94年には当時造成中であった「迎賓館ゴルフ倶楽部」(兵庫県)が工事代金の未払いから建設会社に売却されたほか、借入金の大半が整理回収機構やサービサーに譲渡されるなど資金繰り悪化が表面化していた。
このため、賃貸用ビルや遊休不動産の売却、乗用カートの比率を高め人員の削減を図るなど経費の削減に努めてきたものの業況は好転せず、会員からの預託金返還請求の増加もあって、今回の措置となった。
負債は(株)シンコーが約2020億円、六甲カントリー倶楽部(株)が約195億円、三木セブンハンドレツド倶楽部(株)が約149億円、グリーンハイランドカントリー倶楽部(株)が約95億円で4社合計では約2459億円。
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