(株)武生カントリークラブ(資本金3000万円、神戸市中央区下山手通2-17-15、登記面=福井県武生市勝蓮花町第62号1-1、代表児島憲次郎氏、従業員64人)は、平成15年10月3日に福井地裁へ民事再生法を申請、同日同地裁から保全命令を受けた。
申請代理人は前波裕司弁護士(福井県福井市春山2-2-16、電話0776-27-4000)ほか。
当社は、1983年(昭和58年)11月にゴルフ場の開発などを目的に福井県において田邊開発(株)の商号で設立されたものを、86年6月に買収して新星開発(株)に商号変更し、89年8月に「武生カントリークラブ」(18h)をオープンするとともに、実質本店を関係会社グループのある神戸市へ移していた。
武生カントリークラブは、福井県武生市に位置するフラットな丘陵コースで、プロゴルファー岡本綾子氏が設計を監修したことでも知られ、ピーク時の91年6月期には年収入高約8億円をあげていた。
また、関係会社グループはライブハウスやホテルの経営でも著名で、経営の多角化も展開していた。99年8月に現商号へ変更していたが、バブル崩壊後の不況の長期化や競争激化から、来場客数の減少やプレー料金の値下げを余儀なくされていた。
加えて、過去の借入金から大幅な赤字決算が続いていたうえ、最近では来年で最初の据え置き期間が終了する預託金の償還問題などもあって、資金繰りの大幅な悪化が不安視されていた。
関係会社各社ともに多額な借入金などから資金調達余力は限界近くに達しており、2003年同期の年収入高は約3億円にまでダウンするとともに、会員のプレー権確保には自力での再建を断念せざるを得なくなっていた。
負債は会員2742人への預託金約95億円を含め約115億円の見込み。
|