平成15年3月31日に東京地裁へ民事再生法を申請していた、タナカインターナショナル(株)(資本金8800万円、山口県吉敷郡小郡町下郷855-20、代表大嶋武雄氏、従業員119人)は、債権者の整理回収機構(RCC)より東京地裁へ会社更生法を申し立てられ、4月16日に保全命令を受けた。なお、民事再生手続きについては棄却されている。
保全管理人には小林信明弁護士(東京都千代田区麹町1-6-9、電話03-3238-8515)が選任されている。
タナカインターナショナルは、ゴルフ用品販売等を目的に1968年(昭和43年)2月に設立され、71年9月からゴルフ場経営に進出していた。「山口ゴルフ&カントリー倶楽部」の名称で当地区では知名度を有し、「長門豊田湖ゴルフ場」(山口県豊浦郡、18H)、「山口泉水原ゴルフ場」(山口県山口市、18H)、「関門菊川ゴルフ場」(山口県豊浦郡、18H)の計3ヵ所のゴルフ場を運営し、96年12月期には年収入高約26億8000万円を計上していた。
景気低迷に伴いプレー客数が年々減少、2001年同期の年収入高は約13億2700万円に落ち込んでいた。加えて、関係会社のテイーアイサーキット(株)が運営していたサーキット場「TIサーキット・英田(あいだ)」(岡山県英田郡)の主要設備についても、当社が資金調達窓口となっていたことで多額の借入金を抱え、苦しい経営が続いていた。
このため、RCCなどとの間で債務免除の協議を続けていたものの、ここにきてRCCが会社更生法の申請方針を打ち出したため、これに対抗する形で3月31日に東京地裁へ民事再生法を申請していた。
「TIサーキット・英田」の運営会社テイーアイサーキット(株)(資本金4億8100万円、同所、同代表)、ゴルフ場土地の所有、賃貸を手がけている田中不動産(株)(資本金1000万円、同所、同代表)も、RCCより東京地裁へ会社更生法を申し立てられ、4月16日に保全命令を受けている。
なお、「TIサーキット・英田」は、90年11月にオープンされた国際公認サーキット場で、94年、95年に「F1パシフィックグランプリ」が開催されたことで知られている。
負債は、タナカインターナショナルが約291億円、テイーアイサーキットが約77億円、田中不動産が約2億円で、3社合計で約370億円。
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