南富士カントリークラブが閉鎖され最終処分場に

　「南富士カントリークラブ」（18Ｈ、静岡県富士市大淵11702-3、ＴＥＬ：0545-36-0100、経営＝（株）南富士カントリークラブ、臼杵一裕代表取締役）が閉鎖され、一般・産業廃棄物最終処分場が建設される計画がある旨を地元の静岡新聞が再三に渡り報じていたことが判明した。

　南富士ＣＣ ＵＲＬ＝https://www.mfcc.co.jp/　（表示方法）

　要約すると

　「棄物最終処分場を運営する第三セクター・富士環境保全公社が取締役会を開き、受け入れの限度を迎える現在の処分場に代わる第3期最終処分場の候補地として、同市大淵のゴルフ場を取得することを承認し、6月の株主総会を経て正式に事業化することが伝えられ、関係者の話として、ゴルフ場側との用地交渉は最終段階にあると報じられた（静岡新聞　5月19日付）。

　富士市は、南富士ＣＣブゴルフ場の敷地約38ヘクタール（ゴルフ場約54・5ヘクタールの4分の3に相当）を3億1500万円で取得する方針を市議会産業教育委員会協議会で説明。

　市議会９月定例会に補正予算案を提出し、11月定例会で契約案の議決後に本契約を結ぶ。ゴルフ場は2024年途中まで営業し、同年9月までに土地が市に譲渡される予定。

　① 処分場候補地に隣接する約16ヘクタールを「自然の復元ゾーン」としてブナなどを植林する。

　② 北側約22ヘクタールは、クラブハウスなどの既存建築物や自然環境を活用した野外活動の場などの
　　　整備を検討

　大規模太陽光発電所（メガソーラー）に転用したいとの問い合わせが複数あったことなどの経緯の説明があり、市は「富士山麓の環境や景観保全の観点で望ましくない」と取得の必要性を強調。

　＜ 関連報道 ＞　　　　　　

　　・ゴルフ場跡地の転用阻止　富士市、第３期処分場候補の隣地取得へ（2022.5.20）

　　　https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1068796.html

　　・メガソーラー抑止へゴルフ場取得　富士市、市議に必要性強調（2022.6.1）

　　　https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1074088.html?news=1068796

　　＊リンク切れの場合はご容赦下さい

　南富士ＣＣのホームページには、5月21日付けで下記の通り案内されている。。

　　同ＣＣは、昭和53年（1978年）4月に開場も、前経営陣による乱脈経営が発覚し、昭和55年（1980）年4月には静岡地裁富士支部に会社整理を申し立て、同支部の命令により整理開始となっていた。その後、債務返済が進み、1988年9月には静岡地裁富士支部の整理終結の決定が確定していた。

　しかし、平成22年（2010年）12月3日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請（負債約54億円）し、（株）ザイマックスをスポンサーに迎える再生計画案が平成23年（2011年）7月6日に東京地裁から認可決定を受け、同年11月24日付けで、東京地裁から再生手続終結の決定を受け、現在まで運営されてきた経緯をもつ。

　→ 南富士ＣＣの過去の経緯

　継続会員の預託金は、民事再生前の額面の3・96％が新預託金となっている（10年据置）。

　同ゴルフ場は、駿河湾を見渡せる雄大な自然に囲まれた丘陵林間コース（6708Ｙ）で、東名高速道路裾野ICから18kmと首都圏からのアクセスも良く、各ホールから富士山を眺望できることでビジターの利用にも恵まれていたようだ。ちなみに、南富士ＣＣの会員権相場（名義書換料：33万円、年会費：2・97万円＝正会員・税込）は、売り20万円に対し買いは”無し”と、低位で低迷している。

　→ 令和4年7月1日より、名義書換停止に

　＜ 参考資料 ＞

　全国で閉鎖（完全閉鎖・一時閉鎖・一部閉鎖）したゴルフ場一覧、都道府県別に掲載