伊勢湾カントリークラブ・突然ゴルフ場を閉鎖

　「伊勢湾カントリークラブ」（預託金会員制、27Ｈ、三重県津市白山町川口5652、ＴＥＬ：059-262-5050）が、10月27日から閉鎖していること判明した。現在は、コース入り口にバリケードが設置されており、コースの電話も応答がない状態だという。

　伊勢湾ＣＣ　ＵＲＬ＝http://www.isewan.cc/　（表示方法）

　関西の会員権業者によると、10月21日付けで経営会社の（株）百又（新美隆久代表取締役）が、会員に対し「ゴルフ場閉鎖のお詫びとご報告」の案内を通知したということで、「今後については早急に検討して報告する」と締めくくられていたようだ。

　伊勢湾ＣＣの地図（グーグルマップより）

　閉鎖理由として、ゴルフ人口の減少による来客数や売上げの大幅な減少により、今後の営業継続で累積赤字がさらに増加すること。また、クラブハウスの老朽化や今年の9月19日の台風によるゴルフ場施設及びコースの被害で、修復に10億円以上が必要であることなどを挙げ、閉鎖を決断したということです。

　なお、一季出版（株）（東京都台東区浅草橋1-9-13　ＴＥＬ：03-3864-7821）発行のゴルフ特信（6014号）によるゴルフ場の土地関係の所有権の調査で、

　　→ 昭和48年8月、（株）百又がゴルフ場用地を買収

　　→ 平成21年から地元市の差押えが入る

　　→ 平成27年1月、東京都葛飾区の再生プロジェクト合同会社に所有権が移転

　　→ この間、所有権が転々と移転

　　→ 平成27年11月、「太陽光発電設備の設置」（存続期間28年4月から22年間）を目的に
　　　　　　　　　　　　　　 大和ハウス工業（株）（大阪市北区）が地上権設定

　　→ 平成27年12月、東京都千代田区の合同会社ティーケーピーの所有に

　現在、新美代表とは全く連絡が取れない状況だという。

　同ＣＣは、伊勢自動車道・久居ＩＣより約19�q、近鉄大阪線・榊原温泉口駅から車で約10分に位置し、伝説の名プレーヤー「ラリーネルソン氏」のコース改造・監修により、昭和49年（1974年）8月に開場した戦略性の高い丘陵コース。

　ゴルフ場のホームページにも案内されている通り、平成26年8月に発生した台風11号の影響により、コース内の一部に土砂崩れ及び斜面崩落が発生したため復旧の目処が立たず「西コース」（3270Ｙ）をクローズし、東・中コースの18ホール（6727Ｙ、Ｐ72）営業になっていた。

　ちなみに、閉鎖前のゴルフ会員権相場（会員数約2000名、名変料50万円、年会費2・4万円＝格税別）は、売り20万円に対し買いは”ゼロ”と低位で低迷していたようだ。

　→ （株）百又・関連情報

　　　　　↓↓↓ 平成28年11月8日追加

　前述のゴルフ特信（6017号）に、ゴルフ場関係者から情報の訂正と説明があり、ゴルフ場の土地関係の所有権に関しては、閉鎖された「西コース」のことであり、既に太陽光発電の工事も始まっているという。

　今回の閉鎖（東・中コースの18ホール）とは直接関係ないとのことで、主原因はやはり9月19日の台風によるゴルフ場施設及びコースの被害だったようだ。

　また、「新美代表とは全く連絡が取れない状況」には変わりないが、会員には問合せデスクを設置した旨を通知しており、その事務所にて対応に当たっているようだ。

　但し、一般ゴルファーからの問合せには同事務所では対応できないと言い、会員の処遇に関しては通知の通り、「決まり次第、会員に通知したい」と説明しているという。

　※これ以上の情報はございませんので、弊社への問合せはご勘弁下さい。

　　　　　↓↓↓ 平成28年12月20日追加

　全国で閉鎖（完全閉鎖・一時閉鎖・一部閉鎖）したゴルフ場一覧、都道府県別に掲載