「広島」(株)戸山カンツリー倶楽部(資本金3億円、広島市安佐南区沼田町阿戸1568-1、登記面=広島市中区大手町4-6-16、代表清算人横山慶一弁護士)は、6月1日に広島地裁へ特別清算を申請した。
当社は、1988年(昭和63年)3月に地場大手ゼネコンのグループ会社の1社として設立されたゴルフ場運営会社。93年11月オープンした広島市安佐南区沼田町のゴルフ場「戸山カンツリークラブ」(コース面積79ha、18ホール、6905ヤード、パー72)の運営を手がけていた。
広島市中心部から約20qに位置する好立地と上級者向けコースで人気を得て、2003年3月期には年収入高約4億7700万円を計上していたが、バブル期に計画されたものだったこともあり、ゴルフ場建設のための多額の銀行借入が重荷となっていた。
価格競争につながる安価なパック料金設定などは行わず、上級者向けに高品質を維持する姿勢を崩さない運営により高い地位を築いていたが、収益面は低調で債務超過の状態にあり、経費削減と営業強化に努めていたものの抜本的な改善には至らず、5月28日開催の株主総会で解散を決議し、今回の措置となった。
今後については、2月23日に別途設立された(株)トヤマコーポレーション(資本金1000万円、広島市中区大手町4-6-16、代表八幡欣也氏)にゴルフ場事業の全部を譲渡し、ゴルフ場の営業は継続される。
会員の預託金(1口500万円)も全額新会社が引き受ける。預託金の返還は5年間の猶予を要請しているが、新会社への会員移行に際して新たな預託金や入会金の支払等の負担は求めない。
負債は約70億円。
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