本紙既報通り、昨年11月2日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した相良カントリー倶楽部(18H、静岡県牧之原市東萩間1128-1)を経営する(株)相良カントリー倶楽部(信井洋成代表取締役、東京都中央区)は、スポンサー型の再生計画委案をまとめ会員など債権者に配布した。
同計画案は書面投票(3月18日締切り)及び3月26日に開く債権者集会で決議される。スポンサーに内定したのはPGMグループで、同グループでは会員に計画案が到着した2月12日に詳細を発表した。
発表によると、PGGIHの連結子会社のパシフィックゴルフプロパティーズ(株)(草深多計志社長、PGP)が、(株)相良CCと昨年12月26日に民事再生手続きにおけるスポンサー契約を締結、(株)相良CCから新設分割により設立される新会社株式の全部を平成20年8月を目途に取得し、相良CCをPGMグループ保有ゴルフ場とする予定としている。
再生計画案の認可決定が確定後、PGPが新会社株式を取得し、連結子会社のパシフィックゴルフマネージメント(株)(サイダル・ディヴィッド・パトリック社長、PGM)が運営する。PGMグループでは相良CCの取得により富士チサンCCに次ぎ、静岡県では2コース目の直接保有・運営コースになるという。
(株)相良CCの再生計画案によると、会員への弁済率は18%で、
@ 退会会員(認可決定確定後約1ヶ月以内に退会の申し出が必要)には預託金の18%を同確定後
4ヶ月以内に一括弁済、
A 継続会員(退会の申し出がない場合)は18%が新預託金(将来退会時に一括弁済)、
・・・・となり、継続会員でも新たな追加負担はない。(株)相良CCは会社分割後解散することとなるが、ゴルフ場の名称は継続使用する。
スポンサー先は本紙既報通り、新生銀行等をアドバイザーにして募った。PGMグループが多額の支援額(推定18億円近く)を提示し、弁済率も高くなったようだ。
同CCが東名高速道・相良牧之原ICから約2分にあるなど立地が良いこと、会員預託金以外の負債が少ない(負債は約98億円で内会員約8千名の預託金は計96億円)こと、相良CCと系列だった中央道晴ヶ峰CC(18H、長野県)も再生計画で昨年PGMグループ入りし、取引実績があること等を評価したとみられる。
ちなみに、持株会社のPGGIHが上場しているPGグループはこれまで、「PGGIHグループ」とも表記していたが、今年からPGMブランドの強化を掲げ、「PGMグループ」と運営会社名を主体とした表記に改めている。
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