沖縄県北部にある国頭郡大宜味村(島袋義久村長)が、村有地を利用してゴルフ場開発を計画していた塩屋観光開発(株)(大宜味村)に対して、土地の明け渡しと未払い地代など約1億4千万円の支払いを求めていた訴訟で、村の勝訴が確定したことが分かった。9月14日から始まった定例村議会で村長が明らかにした。
村有地は、大宜味村大宜味と根路銘にまたがる約190万6千平方メートル(地図)。村は業者側と昭和62年に契約したが、平成8年から賃貸料が支払われなくなり、12年6月に契約を解除した。
村では16年10月に業者に対して土地の明け渡しと、地代の未払い代金約4700万円、損害金(1年当たり1300万円)を支払うよう那覇地裁名護支部に提訴、同支部は18年8月に村側の主張を全面的に認めた。
この一審判決を不服として業者が福岡高裁那覇支部に控訴、棄却されたことで、最高裁に上告したが「上告理由書」を提出来ず、今年6月に却下され、村の勝訴が確定したという。
村ではこの確定に伴い、村有地の即時引き渡しを業者に求める方針で、村の担当課では「現在は無条件での土地引き渡しを求めて先方の弁護士と調整中。あの土地はレクリエーション地域の位置付けだったが、訴訟があった土地なので利用方法は慎重に検討したい」と話している。
塩屋観光開発は「レイクリッジ・ゴルフリゾート」の名称で、平成2年から350万円などと大衆的な金額で会員募集を行い会員約4200名、総額約160億円を集めた。
しかし、資金繰りの失敗で4年6月から工事を中断。その後、経営者が二転三転、8年には会員に協力を呼びかけて工事を再開する動きも出たが、当時の新経営者間での訴訟が長引き、実現しなかった。
ゴルフ場用地を村に引き渡すとなれば、ゴルフ場の開発も事実上白紙化することになる。開発用地は防災工事が完了し、一部荒造成を行った段階だった。
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↓↓↓ 平成25年1月18日追加
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