ゴルフ場経営・（株）小名浜カントリークラブ、民事再生法の適用を申請

　（株）小名浜カントリークラブ（資本金5000万円、いわき市小名浜上神白1-44、登記面＝東京都世田谷区太子堂2-2-23、代表中島栄作氏、従業員15名）は、7月17日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した。

　申請代理人は、上野保弁護士（東京都港区虎ノ門1-1-20 、電話03-3501-2356）ほか1名。

　当社は、1972年（昭和47年）11月に設立。76年（昭和51年）10月にオープンしたゴルフ場「小名浜カントリー倶楽部」（同所、当初18Ｈで現在は27Ｈ）を経営、交通アクセスがよく気候が温暖なため冬季に閉鎖することが少ないことなどから人気を集めて、ピーク時の91年6月期には年収入高約14億8800万円をあげていた。

　しかしその後は、法人・個人ともに集客が低迷したため98年には預託金の償還を一時休止。その後も集客低迷に歯止めがかからず2006年6月期の年収入高は約5億2500万円に減少、累積赤字を抱えて資金繰りは悪化し、今回の措置となった。　

　負債は預託金約50億円を含め約60億円。

　同時に、関係会社の（株）フェアレーンズ（東京都世田谷区、同代表）も東京地裁に民事再生法の適用を申請している。

　福島県いわき市小名浜のゴルフ場・小名浜カントリー倶楽部を経営する（株）小名浜カントリークラブ（中島栄作社長）が17日、東京地裁に民事再生法の適用を申請し、保全命令を受けた。

　負債総額は会員預かり保証金の預託金と金融債権合わせて約63億円。全国でゴルフ場経営を展開するオリックスグループが経営支援し、営業を継続する。

　同ゴルフ場は昭和51年にオープン。太平洋を一望できる60万坪の丘陵地に変化に富んだコースと首都圏から近い立地の良さで、最盛期の平成3年6月期には年間約7万人の利用があり、年収入高約14億8800万円を計上した。

　しかし、バブル崩壊とゴルフ場の価格競争から、10年には会員預かり保証金の償還を一時休止するなどした。最近では年間約3万8000人の利用にとどまり、18年6月期の年収入高は約5億2500万円に減少した。

　会員は約2700人で、いわき市内が約7割を占め、関東など県外の会員もいる。現在の従業員約80人は、民事再生法適用後もオリックスグループの経営支援を受けて引き続き雇用する。

　ゴルフ場の名称も従来通りで、県内有数の老舗ゴルフ場として伝統を守りつつ、会員がよりプレーしやすいゴルフ場を目指すとしている。

　オリックスグループは、全国の27のゴルフ場を運営しており、東北地方で経営支援に当たるのは同ゴルフ場が初めてとなる。23日に東京、24日にいわき市で債権者説明会を開く。

　7月17日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した「小名浜カントリー倶楽部」(いわき市小名浜上神1-44)を経営の（株）小名浜カントリークラプ(中島栄作社長)は、オリックス・グループをスポンサーに迎え再建を図る再生計画案を会員を含む一般債権者に配布したことが判明した。

　計画案の基本方針は、

　　（株）小名浜ＣＣは、再生計画認可決定後に資本金5000万円を100％減資した上で、新たに発行す
　　る株式をオリックス・グループの関係会社に割り当て、（株）小名浜ＣＣの資本金を5000万円、資本
　　準備金を5000万円にするもの。

　　ゴルフ場の土地・建物を貸借している関係会社・（株）フェアレーンズ(同社長)は、今後の運営を円滑
　　にするため、同社を会社分割の手続により取得する(再生計画認可決定確定の日から12カ月以内）。

　会員等への弁済条件は、

　　・退会会員は、預託金を97％カット、残り3％を認可決定確定の日から10カ月以内に一括弁済

　　・継続会買は、預託金を95％カット、残り5％を新預託金(10年据置)でプレー権を継承

　確定再生債権者総数は2800名、債権総額は61億9812万円余で、（株）フェアレーンズの債権は全額免除を受けるとしている。

　尚、再生計画案の賛否を問う債権者集会(書面投票と併用)は12月29日に開催予定。

　既報通り、小名浜カントリー倶楽部を経営し7月17日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請した、（株）小名浜カントリークラブの債権者集会が平成19年12月29日に開かれ、賛成多数で再生計画案を可決、同日同地裁から認可決定を受けたことが判明した。

　計画案の内容は平成19年11月21日既報通りで、オリックス・グループの支援を受け再建を図るもので、（株）小名浜ＣＣの減増資によりオリックスグループの傘下となるもの。

　会員への弁済条件は、退会会員及び継続会員の弁済率が異なり、退会は預託金の3％が認可決定確定日から10カ月以内に一括弁済され、継続は預託金の5％が新頂託金（10年据置）になり、プレー権は継続される内容となっている。