平成17年に民事再生手続きを廃止し、その後破産管財人の管理下で営業を行っている中原ゴルフクラブ(旧・セミパブリック、昭和49年開場、9H、佐賀県三養基郡みやき町蓑田4807)が、強制競売により売却されることになった。
中原GC経営の稲葉観光(株)破産管財人(団野克己弁護士、TEL0952-29-5036)が、強制競売を決めたもの。入札期間は平成18年6月1日から8日で、開札は6月15日、売却決定は6月22日となっている。
物件の情報は、土地面積が40万6300平方メートル、クラブハウスの床面積が503.38平方メートル。売却基準価額は7352万円で、買受可能価額は5880万円としている。ちなみに、同ゴルフ場は長崎自動車道・東春振ICから10キロ、鳥栖市に隣接し、春振山系の中腹に位置する丘陵コースだ。
同ゴルフ場を経営する稲葉観光(株)は、平成12年10月27日に民事再生法を申請。13年6月21日には、自主再建型で、会員には預託金額面に応じてカット後分割弁済(35〜100万円以下は88%カットし残る12%を6回分割弁済など)するなどした再生計画案が可決され、同計画に沿って再建を進めていた。
ところが、同社は再生計画通りに債務を弁済するものの、入場者状況が低調で資金もなくなり、経営意欲を喪失したことから再生手続き廃止を申請、17年1月7日付けで佐賀地裁から同廃止決定を受け、破産となった。現在も営業中で、ビジターの他、旧会員の内50名ほどが同好会を組織してプレーしているという。
管財人事務所によると、「(競売に関して)2〜3問い合わせがあるが、保安林があるため他の転用は難しい。用地競売なので会員は引き継がれず、会員への配当はゼロになるだろう」と語っている。一方、同GCでは「ゴルフ場経営に意欲を示す企業が買収してくれれば」と語っている。
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