東富士カントリークラブ(18H、静岡県駿東郡小山町、TEL0550-78-0121)と富士国際ゴルフ倶楽部(36H、同小山町)を経営する三菱地所グループの東日本開発(株)は、先ごろ報道関係者に対し、両コースの近況を明らかにした。
両コースは、東名道・御殿場ICから11〜14キロに位置し、東京圏から至近なことから東京西部や神奈川方面の利用が大半を占める。
三菱グループの利用者もあり、平成12年までは集客に悩む必要がなかったが、東日本開発(株)の石津保彦社長(三菱地所(株)住宅事業本部余暇事業室長)によると「一時は18ホール換算で3万人にまで落ち込んだため、改善計画を立ててやっと入場者が回復してきた」という。
昨年の入場者数は東富士で4万800人、富士国際で7万5700人。同社ではより以上の集客向上を目指し、ゴルフ場事業を安定化させたいと意欲的だ。
集客対策では、コンペやレディス・シニアデーの開催等を会員や既来場者を対象にDMで告知し、ボールプレゼント等も行ったことで、飛躍的に増えたという。
ビジターのプレーは原則会員の同伴ないし紹介で、メンバーの利用率が10%程度と低いことが悩みだが、東富士では雄大な富士山を借景にしつつ難易度の高いコース(コースレート72.6)をアスリート系ゴルファーにアピールして会員の増加や活性化を図りたい考え。
プレーは東富士が乗用カートのキャディ付とセルフの選択制で、土・日祝日はキャディ付35組、セルフ15組と規定、平日は制限はないが現在はセルフが40%で、セルフ希望が増えているという。
比較的平坦な富士国際は富士Cがキャディ付、乙女Cがセルフ専用。レストランは直営で年8回メニューを交替し、東富士は高級感のある洋食中心、富士国際はリーズブルナ値段でそれぞれ特徴を出している。
また、会員数は東富士で個人正会員409名、法人正会員429名、平日149名、富士国際で個人正会員507名、法人正会員431名、平日150名と少ないものの、「会員権が安く評価されている」(コンサルの(株)桜ゴルフの佐川八重子社長)ことへの対策も検討していく考えだ。
東富士は来年で開場40周年を迎える。新ベント芝の導入実験も行っている。隣接する富士スピードウェイで来年F1レースが開催されることで何かと話題となりそうだが、親会社の三菱地所が積極経営を表明したことで両ゴルフ場への注目度も高まりそうだ。
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