七尾リゾート(株)(資本金9600万円、石川県七尾市直津町子部1-2、時谷穆用〈ときや・よしちか〉社長、従業員55人)は、平成14年11月26日に東京地裁へ民事再生手続き開始を申請し、同日、同地裁より監督命令を受けた。
申請代理人は泉信吾弁護士(東京都渋谷区代々木2-10-9、電話03-3379-7718)ほか。監督委員には加園多大弁護士(東京都新宿区新宿2-8-1、電話03-3356-8041)が選任されている。
同社は、1987年(昭和62年)9月にゴルフ場経営を目的として、東証1部上場の澁澤倉庫(株)のほか七尾市・田鶴浜町の資本参加を得て、第3セクター方式により設立された。
90年11月に「和倉ゴルフ倶楽部」(石川県七尾市)を仮オープンし、翌91年10月には正式オープン、主に和倉温泉の宿泊客をターゲットとして、高原リゾート風で林間の趣もある景観の良いコースとして知られていた。
しかし、景気低迷が進むなかで業況は当初より不調だったうえ、ゴルフ場間の競争激化からプレー代の下落傾向に歯止めがかからず、97年8月期には年収入高約6億3800万円、経常損失は約3100万円と苦しい経営を強いられていた。
その後、設立当初より協力を得ていた澁澤倉庫(株)の連結子会社となり、同社の支援の下で経営の立て直しが進められたが、業界環境の改善が見られないなか、2002年3月期(99年より決算期変更)の年収入高は約3億7700万円にまでダウン、当期損失は約1億1600万円を計上するなど経営改善は困難を極めていた。
預託金の償還問題については、2001年10月に据置期間が満了したものについて一定条件のもとで償還を進めてきたが、今後新たに期間満了を迎える預託金が多額にのぼるため、従前通りの支援は困難と判断、今回の申し立てとなった。
負債は約64億3700万円。
|