東南産業(株)(資本金1億8310万円、熊本県熊本市八王寺町30-1、東家賢治社長、従業員282人)および同社の100%出資子会社である(株)サンエー建設(資本金1億3750万円、同所、阿部敏克社長、従業員28人)は、平成14年10月15日に熊本地裁へ民事再生手続き開始を申請し、同日保全命令を受けた。
申請代理人は由井照二弁護士(熊本県熊本市黒髪3-12-4、電話096-343-0585)ほか3名。
東南産業(株)は、1949年(昭和24年)6月創業、57年(昭和32年)1月に法人改組した建築用木製建具・木材資材の卸売業者で、熊本県下益城郡においてゴルフ場「城南ゴルフ倶楽部」の経営も手がけていた。
インドネシアに合弁会社を有するほか、九州一円および大阪、名古屋、東京、茨城県石岡市などに営業所を配し、茨城県以西を営業エリアとして事業を手がけ、ピーク時の94年7月期には年売上高約288億8500万円を計上していた。
しかし、その後は業界の低迷や借入金負担増などで業績は悪化、2002年3月期(96年より決算期変更)には年売上高約178億6000万円に落ち込み、赤字決算に転落していた。
この間、グループ内の合理化を進めるために2000年以降相次いで関係会社を吸収合併するほか、今年7月には「トーナンレークカントリークラブ」を約32億円で売却するなど債務圧縮に努めていたが奏効せず、今回の措置となった。
(株)サンエー建設は、東南産業(株)の建設業進出を目的に同社の100%出資子会社として74年(昭和49年)2月に設立された土木建築工事業者。ピーク時の98年3月期には年売上高約63億6300万円を計上していた。
しかし、不動産部門を別会社に移管したことなどから売り上げは減少、2002年同期には年売上高約23億4700万円にダウンしていた。今期に入ってからも受注は大幅に落ち込み東南産業(株)に連鎖する形となった。
負債は東南産業(株)が約310億2400万円、(株)サンエー建設が約11億9888万円で、2社合計で約322億2288万円。
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