(株)荒川恒産(旧商号=(株)高根計画、資本金8000万円、東京都豊島区東池袋1-25-6、代表清算人杉田憲康氏)は、3月30日開催の株主総会で解散を決議し、平成16年3月31日に東京地裁へ特別清算を申請していたことがこのほど判明した。
申請代理人は岡野真也弁護士(東京都中央区八重洲2-2-12、電話03-5202-0585)。
同社は、1963年(昭和38年)10月設立のホテル経営及びスポーツ施設の運営会社で、88年に完成したホテル『ヘリテイジ』(埼玉県大里郡)の運営を手がけていた。
『ヘリテイジ』はゴルフ、テニス、温泉等を同一敷地内に有する複合レジャー施設で、政府登録国際観光ホテルとして、過去には外国の要人が宿泊したほか、研修施設についても97年4月に人事院研修の資格決定通知書(等級A)を内閣官房長官から受けるなど対外的な評価は高く、98年8月期には年収入高約24億5800万円を計上していた。
その後、景気の長期低迷で消費者のレジャー関連向け支出が伸び悩み、2001年同期は年収入高約21億2800万円と低迷。2001年6月には「ガーデン結婚式場」を開設し、業績回復を目指したが、2003年同期は「新型肺炎(SARS)」や「イラク戦争」などの影響から国際会議等の催しが減少、また婚礼関係も同業者間の競合で伸び悩み、年収入高は約18億8200万円にダウンしていた。
ホテル建設などの先行投資及び関連会社への資金提供などから多額の負債を抱え、財務面は大幅な債務超過となり、資金繰りは多忙化。さらに、借入金の一部が整理回収機構に譲渡され、先行きが不透明となっていた。
2003年12月に当社のホテル及びスポーツ施設運営事業をグループ会社に営業譲渡し、当社は清算することで、債権者との合意のメドがついたことから、以後清算準備を進めていた。
負債額は約180億1800万円。
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