先ごろ公示された平成16年（1月〜12月決算期）の法人申告所得（税務署が公示した税法上の所得）のうち、ゴルフ場企業（ゴルフ場経営がメインの法人）で、16年に4000万円以上の所得を申告した企業数は61社（本紙で抽出）となり、15年に比べ3社、5・17％の増加となった。

　15年は前年比3社減少の58社で集計を開始した昭和54年（111社）以降最小だったが、企業数は13年に59社となってから14年61社、15年58社で4年連続の横ばいとなった。

　ランキングに登場した61社の申告所得総額は102億3500万円で、15年の81億9900万円と比べ20億3600万円、24・83％の増加となった。1社平均の所得額は1億6800万円で、15年より2700万円、18・69％の増加となった。この1社平均所得額は過去10年で14年の1億9000万円、8年の1億7300万円に次ぎ、7年と並ぶ3番目となっている。（下表参照）

　ランキングを見ると、16年は22億6700万円の申告所得で潮来ＣＣ（茨城県）等経営の新日本観光（株）（糸山英太郎代表、東京都）が1位となった。同社は15年と比べ8億円の申告所得増で、2年連続の1位。同社は平成4年から9年まで6年連続のトップも記録している。

　2位には不動産関連業だが、桜の宮ＧＣ（茨城県）を経営する緑化開発（株）関連の（株）桜の宮（安蔵修一代表、茨城県）が7億6400万円増の12億7500万円で、前年の3位かｒワンランク上がってきた。3位は7900万円増の7億600万円で琵琶湖ＣＣ（滋賀県）経営の滋賀観光（株）（山岡淳男代表、大阪府）が入った。

　以下、4位は15年にローンスター（ＬＳ）グループ（運営はパシフィックゴルフマネージメント（株））入りした（株）川越グリーンクロス、5位は埼玉県営河川敷4コース運営の（株）さいたまリバーフロンティアが入った。

　2年連続で4000万円以上の所得を申告したのは61社中33社で、15年の59社中38社より少なくなた。連続して好決算を計上するのが難しいためで、ランキングに登場した企業は立地に恵まれ歴史があるゴルフ場が主力となっている。新規登場で注目されるのがゴールドマン・サックス（ＧＳ）グループの（株）アコーディア・ゴルフ。

　同社は平成15年からゴルフ場運営に参入、今回は変則決算により12ヶ月分に換算されて公示され、9300万円で28位となった。ちなみに、43位にランクインした（株）シティワンは今年3月に不渡りを出し倒産しているという。一方、法的手続きを終了した会社ででも2社（（株）都留ＣＣ・山梨県、（株）ザ・フォレストＣＣ・静岡県）がランクに登場した。

　今後、法的整理による財務の健全化でランクに再登場する企業も増えてきそうだ。なお、本社所在地別では東京都が11社（前年12社）でトップ、2位愛知県7社（前年5社）、3位千葉県6社（前年5社）で、以下、埼玉県5社、静岡県4社、北海道・神奈川県・兵庫県3社などとなった。