平成12年に新経営体制となったアスレチックゴルフ倶楽部(18H、茨城県稲敷市東大沼402、TEL0299-79-1100、(株)アスレチックゴルフ倶楽部、横田誠社長)は会員預託金の全額返還を決め、先ごろ会員に通知した。
同通知では、2年間にわたり行ったニューベントグリーンへの全面張り替えやティグランドの増設等を行うとともに、先般JGAコースレート(6902ヤード、パー72)の認定を受け、よりチャレンジングなコースへの装いも新たに出来たと報告し、会員に感謝の意を表した。
一方で、ゴルフ場の経営環境は依然として厳しく、経営交代に伴う生き残り競争はますます厳しさを増していると報告。
このような中で、将来にわたり、より充実したクラブライフを追求し、倶楽部価値の向上を図りつつ、会員の満足度をより高めるためには、運営の安定化と財務面での充実強化が今こそ必要であるとし、預託金30万円については、理事会(横田理事長)及び会社取締役会で、これを全額、全会員に対して返還することを決議したとしている。
返還するのは今年3月31日現在の全会員で、これら会員には無額面のプレー権付き「正会員証書」に転換して発行する。このため4月1日以降の名変は新証券で行うという。
平成2年にガーデンGCとして開場した同ゴルフ場は、会員の預託金償還や担保権の(株)整理回収機構(RCC)への譲渡等で経営に苦慮し、平成12年に上場企業・(株)エンプラス(埼玉県、現在は一部上場)の創業者である横田誠氏(現エンプラス名誉会長)が個人で出資する会社にゴルフ場を売却した。
現在の経営会社は追徴金なしに、会員から一律30万円で会員権を買い取り、同額の30万円を預託金とした会員権を発行し、平成12年10月から再スタートした。
今回の措置について同倶楽部では、「預託金は経営会社からみれば借入金であり、いずれ返すもの。無額面のプレー会員権も増えてきて、新経営に移行後5年間経過したこともあり、全額返還することにした」と説明している。
返還額は会員約600名で約1億8000万円となるが、年会費(12万6千円)収入だけでも7千万円以上あり、同倶楽部では「これまでの改造等も自己資金で賄っている。外資系のようなパブリック化するような運営はせず、倶楽部競技を充実させ、会員重視の経営を続けていく」と話している。
3月10、11日両日にはゴルフ場で横田理事長はじめ経営・理事会側が会員説明会を開き、現状報告を行うとともに、会員との交流を深めたいとしている。
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