出かけるとなると、あれこれ持っていくものを考えて、自ずと大きめのバッグを選ぶことになります。

ただ、夕方、近所に買い物に出かけるときは、必要最低限のものが収まる小さめのバッグが定番。

バッグが小さいと気持ちまで軽く、仕事が一段落した安堵感も相まって足取りも心なしか軽やか。

今回は、そんな相棒のようなコンパクトなバッグです。

しっかりとした生地をベースに、縫い代をバイアステープで処理しているので、薄手接着芯だけのサポートで形作ることができ、小さいながらも内側のスペースを広めにとることができました。あえて内側にはポケットは付けていませんが、使う方のご都合で加えてもよいかと思います。

「スクエア」ということばには、堅物、融通が利かないという意味もあるようですが、その硬さを和らげるようにフラップの下にギャザーたっぷりのポケットをつけました。後ろ面にもファスナーのポケットがつきますのですぐに取り出したいものの収納はこの2つのポケットで対応できます。

なんと言ってもポイントはリボンコラージュのフラップ。

中心に据えた臙脂・黒・ゴールドのリボンは見た瞬間にグッときて、これって、ヴィスコンティの映画なんかに出てきそうな感じよねぇ～と巻き板をみたら「made in Italy」と書いてあり、びっくりしました。

まだ具体的なデザインは決まっていなかったけれど、このリボンに合うリボンを全部買おう！と決め、ショールームの棚を端から端まで見て回りました。

リボンのインパクトに負けないように大きめのビーズを加え、ヴィンテージのコスチュームジュエリーの世界観を投影しています。

バッグの中身が見えやすい中央から開くファスナーを使っていますが、後ろ面のポケットと共に外からはファスナーが見えないデザインにして、隙のない「スクエア」な雰囲気をここでは尊重することにしました。

小さな四角の中にさまざまな要素が詰まった、作っても使っても楽しいバッグで気持ちを「晴れ」にしませんか。