今回の企画は私自身がちゃんとしたフォーマルバッグを持っていない！というところから始まりました。

では、作ろう、という段になって気になったのは今のフォーマル事情です。インターネットでデザインの傾向を調べてみたり、知人や友人に会うたびに、最近どんなスタイルで葬儀に出席したのかアンケートを取ってみたりしました。

結果は葬儀の行われる会場や規模によってさまざま、また、出席するのが告別式なのかお通夜なのかによっても違うということ。これといった決め手がなく、どうしたものかと悩んでいた時、ふと気づいたのです。葬儀のあり方が多様化しているのであれば、それに合わせてスーツやバッグも何種類か準備しておくのが正解ではないかと。

その何種類かの中に私のバッグを加えていただくとしたら・・・

やはりキットはご用意したい。そしてそれは作りやすいデザインであるということ。

お客様の声をうかがう中で、ひとつハードルになっているのが付属品です。ファスナーとか。その点、今回は付けやすく、仕上がりが美しい隠しマグネットがひとつです。

ヴィクトリアンスタイルということでやわらかいフォルムをめざしたのですが、その時気になるのが、金封などの紙類がきれいに保たれるかということ。

内側中央に配した仕切り型のポケットをつけることでこれを解決しました。その他の小物もきれいに収めることができます。

後ろ面のフラップ付きのポケットは深さが16センチありますので、少し大きめのスマートフォンでも収まります。（内側には深さ17センチのポケットもあります）

なんといっても約250グラムという軽さは魅力です。

斜めの切り替えがモダンなデザイン。封筒が収まる部分に厚手の芯が貼っており、封筒がきれいに保てます。

さまざまな素材と色のグラデーションが織りなす優雅なパッチワーク。

シルバーの飾りを通したシルクモアレのリボンが上質な輝きを添えます。

キルト芯が入っているので、眼鏡ケースとしてもお使いいただけます。

軽量（約50グラム）かつ中のものを見やすくするため、サイドにメッシュを配しました。

折りたたんでストレッチテープの輪に通せば、コンパクトになり、フォーマルバッグのポケットに収まります。

7種のリボンやコードで作るボリューム感のあるタッセル。異なる素材が放つさまざまな輝きが、モノトーンとは思えない華やかさを添えてくれます。

オーバルのリングに通して糸で結ぶだけというシンプルな作り方です。