ヴィンテージのような繊細でロマンティックなフラワープリントを目にした瞬間、バッグのイメージが頭の中に広がりました。
クラッシックな美しさを持ちながらも、ハンドメイドの温かみが感じられるバッグ。
それ以来イメージに合う生地や素材を少しずつ集めはじめました。
身の回りのものや古くなった衣類を集めて作ったいにしえのパッチワークを思い起こさせる細やかなプリント地、トラディショナルなストライプ柄、ベル
ベット、当時の繻子の絹の代わりに朱赤のサテンリボン・・・それらをあえて大きさに変化を持たせながらつなげていきます。
うしろ面は昔のおかあさんが身に着けていたエプロンのような素朴なパッチワーク。ポケット口のゴムの伸縮でギャザーが加わり、よりそれらしい雰囲気
に。
使いやすい定番ボストンバッグの持ち手を正面布に付けるとグラニーバッグのようなフォルムが生まれました。
また、ここに手を通して小脇に抱えたら、さながらランウェイを歩くスーパーモデル!
出先でたまたま目に留まった起毛生地がマチに加わると、バッグは一瞬にして秋の雰囲気をまとい、暑く長い夏に疲れた頭にはとても新鮮。
秋の訪れが待ち遠しい気持ちが募ります。
そんな私にマチの下部とファスナー周りに使ったベージュの織り地は全粒粉のクッキーのように見え始め、となると、ベルトのこげ茶はOREO!?
鼻腔をもくすぐる秋の香りのバッグ。熱いお茶が恋しい季節のお共に、どうぞ。