手帳を使い始める時、毎年、一年の目標のようなことを書き留めます。
今年一番に書いたのは「たくさんの人と出会いたい」という1行。
新しい人に出会うのは、実際に人の集まる場所に行かなくても、読んだことのない作家の本を読むことだって出会いだと言えます。また人間だけでなく、動物だって心が通じ合えた瞬間はとても嬉しい。
でも、やはり今年は知らない場所に足をのばしてみたい、という思いが強くなっています。
久しぶりに海外旅行を再開!
ひと月に1日でも2日でも、日常から離れた時間に浸る日を作りたい!
考えるだけで、ちょとわくわく。
そして、そんな自分の気持ちを後押ししてくれるようなアクティブなバッグをまずは作ってみようと思いました。
肩こりがあるので、普段はあまり使わないのですが、行動的といえばやはり両手が使えるショルダー型が便利。
でもボストンとしても使えるようにしておきたい。
色は思いきり鮮やかに。明るくヴィヴィットな色というのは、人の視線を引きつけます。
無意識にそこに目が留まり、見ているだけで、なんだか嬉しく元気になるのです。
自分でもきれいな色のストールなどを巻いているとき、視線を感じることがあり、その人がはっとした顔のあとで微笑んでいてくれたりすると、なんとなくひとついいことをしたような気持ちになれるのです。
無地の組み合わせというのは、なかなか難しいものですが、今回は生地自体に立体感があるものを選ぶことで、平面的になり過ぎるのを抑えることができたように思います。
白はフランスのヴィンテージ、赤は日本の古い着物、焦げ茶のワッフル地は去年見つけたお気に入りの生地、と個性もそれぞれ。そこにヴィンテージと現代もののグログランリボンを加えて深みを出し、最後の締めは鮮やかなグリーンのメタルフリンジと、ユニークなスクエアのヴィンテージパーツ。
正面が、はじけた感じなので、後ろ面と脇にはヘリンボーン、千鳥格子、コーデュロイ、蝋引きボートクロスなど、トラディショナルな雰囲気のあるものを選んで、ぎゅっと引きしめます。そして裏地にはモダンなインテリアファブリック、持ち手は敢えてアクリル系の素材を組み合わせることで、再度動きを加える。
作り上げる中でどんどんと表情を変えていくバッグは、実は見る人以上に作る人を楽しくさせ、気持ちを盛り上げてくれるのです。
このバッグを肩に掛けて最初に出かける場所は、どこになるのかまだ未定ですが、ひとつでも多くの場所でひとりでも多くの人を楽しくできたら、目標以上の一年になりそうです。