ペパーミントグリーンに赤い梅の花、なんてかわいいの！と思って買ったのがまだ春の初めの頃、それから、どんなデザインにしようかとずっと考え続けてきました。
このところ、横に長い形のバッグをよく作ります。今のファッションに相性がいいことと、やはりその使いやすさが大きな魅力です。外側につけるポケットは利便性をかねたデザインのポイントになります。今回はマチのところに付けてみました。
小紋に組み合わせる生地は当初、ざっくりとした無地の麻をイメージしていたのですが、探している途中でこの赤いラインのリネンのほうに眼が留まり、思い切ってこちらにしてみたところ、ほんわか柔らかな模様をいい具合に引き締めてくれ、バッグ全体に生き生きとしたリズムが生まれたように思います。
リネンも着物地も薄手の生地なので、接着キルト芯で補強し、裏地にデニムを使ってフォルムがキープできるようにしています。内側のポケットにものを入れるとバッグの左右のバランスがとれて、持ったときの安定感が増します。
麻というと夏限定、というイメージがあるかもしれませんが、実は麻は保温性に優れていて最近は秋冬の装いにも素材としてどんどん取り入れられていますから、どうぞ今回のバッグも一年中使ってください。使い込むことによって微妙に変化するリネンの風合いやバッグの形が、さらに愛着を強くしてくれることと思います。
