みなさんの中には、健康診断などで肝機能検査値の異常を指摘された方は、いらっしゃいませんか?
 
GOT(AST)、GPT(ALT)などの肝機能検査値の異常が6カ月以上続いている状態を慢性肝炎と言います。
病因はウイルス性、アルコール性、薬剤性、自己免疫性などに分類されます。わが国では、B型、C型のウイルス性肝炎が90%を占めます。ウイルス性肝炎の中ではC型肝炎が最も多く70~80%を占めます。残りのほとんどがB型肝炎です。
 
慢性肝炎の自覚症状は乏しく、トランスアミラーゼ(GOT、GPTなど)が100IU以下では症状が無いことが多く、300ないし400以上の高値を示している際は全身倦怠感や疲労感などの症状がみられることがあります。放置すると肝硬変に進展し、さらに肝細胞癌を発症する例もあり、早期に治療することが望まれます。
ですから肝機能検査値の異常を指摘されたら、症状がないからと放置せずに、その病因が何なのか?
医療機関でしっかり調べてもらいましょう。

浦口医院
浦口 貴