最近、新聞やテレビなどで「在宅医療」という文字をよく見るようになりました。また、病気になってもできるだけ家で過ごしたいと考える方も多くなってきました。
でも、在宅医療はだれでも受けられるのでしょうか?どうすれば受けられるのでしょうか?どんなことをしてもらえるのでしょうか?・・・・・
わからないことばかりですね!
 
そこで、今回は在宅での診療・在宅医療について話していきたいと思います。

在宅医療はどんなこと?

昔も、近くの先生が家に来てもらえる“往診”ということはありました。
現在は、少し違う形で、訪問診療と往診に分かれます。
 
訪問診療とは、定期的にご自宅に伺い診療を行います。往診とは、訪問診療の予定以外に、患者さん・ご家族の要請(熱や痛みなどの急な症状のとき)に応じてお伺いすることです。
また、在宅療養支援診療所という診療所があります。この診療所は、定期的に訪問診療している患者さん・家族からの24時間連絡体制を敷いています。
電話連絡してアドバイスを得たり、必要に応じて往診してもらえます。

どのような病気の方が対象になるのか?

 現在、在宅医療の対象になっているのは、高齢者・がん患者さん(進行がん・末期がん)・重症小児・障害者・神経難病・精神疾患 等です。

どんなことをしてもらえるの?

ご自宅にお伺いして、診察を行いお薬の投薬を行います。必要な場合は、採血や、超音波検査などの簡単な検査もできます。
また、点滴治療・輸血や、胃ろう、尿のチューブ、酸素療法、人工呼吸器、気管切開なども診療所によってですが大体のことは可能です。
また、医師だけでなく、訪問看護師さん、ヘルパーさん、薬局の薬剤師さん等と連携して全身のケアも行っていきます。

どうすれば受けられるのでしょうか?

現在病院にかかられている方は、病院のソーシャルワーカーさんや地域連携室に相談してみてください。かかりつけの先生に相談してみてもよいかと思います。地域の訪問看護ステーションや、行政に相談してもよいかと考えます。

何が一番大切でしょうか?

病気があっても、できるだけ家で過ごしたい、でも心配だなと思うのは当然です。
私たちは、医師・看護師・訪問看護師・ヘルパー・薬剤師・リハビリなどの色々な職種で在宅での生活を支えていますので、患者さんだけでなく家族も含めて、どこで、どのように過ごしていきたいかということを相談し、決定していくことが一番大切です。

以上簡単ですが、在宅での診療について述べました。

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中尾 勘一郎