腰痛は、人類が約1万年前に2本お足で歩き始めた頃から、みられるようになっています。
 
ちょっと体を動かすだけで、じんじんするとか、ずきんずきんするとか、電気が走るとか、いろいろな表現があります。ひどいときに足がしびれて、痛くなって歩けなくなることもあります。
 
腰痛といえば、とかくお年寄りの病気と思われがちですが、実際には若い人にも多数みられます。
特に、最近、中、小学生にも腰痛を持つことが多くなっていることが気になります。

腰痛を起こす原因は、軽い筋筋膜性腰痛症から悪性腫瘍による癌性腰痛症まで数多くありますが、腰が痛くなったら、2-3日無理をせず、安静を保ち、それでも痛みが取れないときに、医師と相談することをお勧めます。

整形外科でみられる代表的疾患は椎間板ヘルニア、脊椎分離症、脊椎すべり症、脊柱管狭窄症、変形性脊椎症などであります。その他、脊椎炎、骨折、腫瘍なども腰痛を起こす原因となり、また、内科系、婦人科系疾患など内臓の病気による場合もあります。

皆さんが病院を訪ねますと、医師から痛みなどの病状を聞き、診察を行い、レントゲン検査、血液検査、場合によって断層撮影、CT、MRl、造影検査など精密検査を勧められることもあります。
 
その結果で医者から説明を受けて治療を始めます。くすり、注射、理学療法、ときに、手術をする方がよいこともあります。
長年、医者としての経験から言いますと、長時間に無理な姿勢で(中腰でものを持ち上げる、あぐらをかいて座る、背のばして高い所からものを取るなど)、仕事か家事をして、筋肉が疲れて、弱くなっているときに、腰を痛めたことが多くみられますので、従いまして、無理な姿勢を長時間繰り返したりしないで、筋肉の疲労を感じたら、休みをとれば、半分以上の人の腰痛は取れるでしょう。


中山整形外科医院
中山 哲晴