溶血性連鎖球菌(溶連菌)の中でA群溶連菌は細菌性の咽頭扁桃炎を起こす代表的な細菌であり、発疹症を伴った場合は猩紅熱と呼ばれています。
A群溶連菌に感染すると2~5日で発熱、強いノドの痛みが出現。ノドは朱を流したように発赤をみます。
小児では腹痛を訴えることもあります。舌乳頭が発赤腫脹しイチゴの表面のようにブツブツした舌(苺舌)を呈します。発疹は毛のうに一致した小さな丘疹で、皮膚が真っ赤になったように見えます。発疹が強いときは後でうすく皮膚が剥離することがあります。

抗生物質投与で3~2日で解熱することが多く、咽頭の炎症も次第に軽減します。しかし二次的な合併症として、溶連菌感染後の急性腎炎やリユウマチ熱をおこすことがあり、10日間から14日間の抗生物質の内服が必要です。

もり小児科
森 剛一