鷹の巣開発(株)(資本金2000万円、廿日市市河原津137-2、代表野村光照氏、従業員91名)は、8月3日に広島地裁へ民事再生法の適用を申請した。
申請代理人は大澤久志弁護士(広島市中区白島中町187-3、電話082-228-1118)。
当社は、1989年(平成元年)6月に旧:チチヤス乳業(株)(現:サンタ実業(株)、廿日市市、2006年10月特別清算開始決定)のグループ会社として設立。
93年8月にグループで開発にあたった「鷹の巣ゴルフクラブ」(18ホール)がオープン。当地ではコースとしての評判も高く約700名の会員を抱えて、97年6月期には年収入高約9億600万円を計上していた。
しかし、バブル期からの計画であったものが崩壊以降にオープンとなったため、当初の計画通りに会員権の販売が進まなかったうえ、個人消費の落ち込みと競争の激化により利用客が減少して収入高は伸び悩み、ゴルフ場開発資金を中心とした多額の借入金が資金繰りを圧迫。
2002年6月期は年収入高約7億円にとどまり、預託金の償還期限を10年延長して資金繰りの安定化を図った。
2005年12月には、グループの中核企業である旧:チチヤス乳業(株)が、投資ファンドの出資を受けて会社分割を含む抜本的な事業再編成を実施。
当社は、他社へ譲渡されチチヤスグループから離れて再建を図っていたが、債務超過に陥っていたうえ、60億円を超える預託金返済のメドが立たないことから、今回の措置となった。
負債は約127億円。なお、営業は継続中。
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鷹の巣開発(株)の株式は平成18年8月に(株)良和ハウス(広島県西区楠木町1-10-24、TEL082-291-5577、和田伸幸代表)グループに譲渡。ゴルフ場に係る担保権も同グループが確保した。
良和ハウス(株)は不動産業者で、本店の他に広島エリアに7店舗を設け、不動産仲介、賃貸借などを行っている会社。同グループは今後も全面的に鷹の巣開発(株)の再建に協力し、所有する債権も放棄するという。
ゴルフ場事業の営業譲渡なども行わず、同グループ主導による自主再建となる予定としている。
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