昭和50年開場のユーアイゴルフクラブ(27H、栃木県那須郡那珂川町白久1337-2)を経営するコーポランド観光(熊澤敬介代表取締役)が事業再生のために新たに設立された(株)新・ユーアイ(飯田活海代表取締役=ライオンゲイン(株)社長、東京都、TEL03-5568-2707)に同ゴルフ場を営業譲渡したことが分かった。
両社は6月15日付けで会員に案内し、ライオンゲイングループの(株)新・ユーアイが6月1日をもって営業権を取得し、ゴルフ場の再生を担うことになったとしている。ゴルフ場名を「新・ユーアイゴルフクラブ」に変更。
案内によれば、同ゴルフ場は借入金と会員預託金で約132億円の負債があり債務超過とし、債務の圧縮と収益の改善を実施しなければ経営が破綻するとしている。
→平成17年4月24日、ユーアイゴルフクラブ宗像(福岡県)を韓国系企業に売却
そこで(株)新・ユーアイでは、
@ 借入金の貸し主と交渉を行い債務を圧縮、
A 運営収支を改善(運営をライオンゲイン(株)に委託)、
B 会員の預託金債権も事実上圧縮し、運営の収益改善と合わせて経営を改善させ、
会員の利用価値を維持・向上させる
・・・・の3点の対応策を実行するという。
会員に対しては、同社指定業者の(株)トキワ(東京都港区、TEL03-5537-1082)が会員権を1万円で買取り、その代金で同ゴルフ場の無額面のプレー権を購入できるとしている。
退会希望の場合は預託金債権を(株)トキワが額面の2%で買い取り、総合課税の損益通算についてもトキワが相談に乗るという。申込期限は8月31日としている。
同通知では、民事再生など法的手段をとらない方針について、法的手段は、
@ ゴルフ場の売上げ減少、
A ゴルフ場施設の劣化、
B 会員権の無価値、
C 破綻したイメージを内外に与える、
・・・・ことで再生が難しくなると説明。
同グループは、新香木原CC(香木原CCを昨年7月名称変更、千葉県)で同様の事業再生を成功したとしている。
ライオンゲインによると、ユーアイGCの会員数は1135名(1822口)で預託金額は31億5000万円。昨年夏から提案している新香木原CCでは会員の8割以上が再生条件に合意しているという。
また、同グループの(株)エスイーエー・コーポレーションが美称CC(27H、山口県美称市)を6月15日付けで買収、運営をライオンゲイン(株)に委託し「新美称カントリークラブ」に名称を改めた。
旧経営の(株)美称CC(平成13年に民事再生)は平成14年に再生計画認可となり、会員には額面なしのプレー権が発行されており、同条件で引き継ぐ。
金融機関から資金調達して債権者への弁済も終了させるという。これで、ライオンゲインの運営ゴルフ場は10コースとなった。
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